“世界1位”誇る美女の妖艶ダンス 父が家売り留学費捻出…英才教育で磨いた舞い
楽天ガールズの熊霓(ションニー)はダンス世界1位の輝かしい実績を持つ
昨年11月に行われたプレミア12で世界一に輝き、台湾プロ野球が注目を集めた。その台湾では、チアが選手に負けない高い人気を誇っている。楽天モンキーズでは毎年、試合後にチアがさまざまなパフォーマンスを披露する「ガールズデー」を開催。それぞれが趣向を凝らした歌やダンスを披露する中、ひときわ異彩を放っていたのが、ポールダンスを踊った熊霓(ションニー)だ。
小学2年生の時からダンスを習い、学校の夏休みと冬休みには兄とともにイタリアにあるトップレベルのダンススクールへ。留学費用は父親が家を売り払って捻出した。「イタリア語も英語も話せず、先生とのコミュニケーションが大変でしたが、小さい頃から学ぶ機会を与えてくれた両親には感謝しています」。その成果もあり、世界規模のダンス大会に台湾代表として出場し、1位になった輝かしい経歴を持つ。
将来はダンスの道に進むつもりだったが、コロナ禍の影響で競技大会が軒並み中止に。そんな時、楽天ガールズのオーディションがあることを知った。「チアもダンスを踊るので、とても興味がありました。私の出身地、新竹にも野球場があり、父と兄とよく試合を見に行っていたので、野球も好きだったんです」。見事オーディションを勝ち抜き、2021年に当時最年少の18歳で楽天ガールズの一員になった。
チアの活動でも、ダンスのスキルを存分に発揮している。「ポールダンスはテレビ番組で披露するために1年間練習し『ガールズデー』のために、さらに2か月間練習をしました」。球場でポールダンスを披露するという異例の試み。準備には苦労した。
「組み立てることができるポールですが、重さは80〜90キロあります。ネジがちゃんと閉まっていなかったら、自分も危ないですし、ファンの皆さんも危険です。組み立てたあと、安全性をしっかり確認しました。1人では大変なので、友達にも手伝ってもらって組み立てました」
ダンスのために週に1回〜3回、パーソナルトレーナーとウエートトレーニングに励むなど、更なるレベルアップに余念がない。そんな中、昨年にはカレンダー撮影のために日本を訪れた。「浴衣を着られたのが嬉しかったです。私は日本のコンビニで売っている牛乳とアイスクリームがおいしくて好きです。日本ではたくさん歩くので、入浴剤を買っていつも使っています」。撮影の合間には、渋谷や原宿で買い物も楽しんだ。
いつか、大人も子どもも通えるダンススクールを開きたいと夢を語る熊霓。今シーズンもトップクラスのダンスパフォーマンスで球場を盛り上げる。