イチロー氏に不満「引っ張って打てないのか?」 嫌味の直後…元同僚が見た天才のすごみ

マリナーズ時代のイチロー氏【写真:Getty Images】
マリナーズ時代のイチロー氏【写真:Getty Images】

マイク・キャメロン氏が明かしたイチロー氏の仰天エピソード

 イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は21日(日本時間22日)、資格1年目でアジア出身選手として初めて米野球殿堂入りを果たした。メジャー通算3089安打を放った稀代のヒットメーカーの“逸話”を、2001年から3年間一緒にプレーしたマイク・キャメロン氏が紹介。ベンチ内で選手たちが笑い転げたという。

 メジャー通算1955試合で1700安打を放ったキャメロン氏は、2000年から2003年までマリナーズに在籍。イチロー氏と鉄壁の右中間を形成した。米スポーツ局「ESPN」で、イチロー氏が入団した2001年の春季キャンプを振り返った。

 キャメロン氏は「(当時の)監督はルー・ピネラだった。イチローは三塁側のダグアウトや三塁手の頭上を越えるようなファウルを打ったり一、二塁間や三遊間、遊撃手の頭上を越えるヒットを多く打ったりしていた」と回顧。ある日の一幕を明かした。

 ベンチでピネラ監督はイライラした様子だったという。そんな時にイチロー氏はベンチに戻ってきた。「多分ゴロを打ってアウトになったとかそんな感じだったと思う。ルーはいつも言いたいことを全てガンガン言うし、すごく大きな声で話していたからイチローにも聞こえていたと思うけど、彼はベンチコーチに向かってこう言ってたんだよ、『この男、1回くらい引っ張って打てないのか?』と」。そしたら思った通り次の打席で、イチローは右方向にホームランを打ったんだ」。

 イチロー氏はポーカーフェイスを崩すことなく、淡々とダイヤモンドを回ったという。「いつも通りサングラスをかけたまま無表情でね。それからヘルメットを脱いでグローブを外し、ベンチにあった専用のラックにバットを収めて、座ってこう言った。『どうだった?』って。みんなただ笑い転げていたよ」。イチロー氏の凄さが伝わるエピソードだ。

【実際の場面】嫌味言っておきながらしれっと祝福… ピネラ監督を黙らせたイチローの豪快弾

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY