“イチロー超え”も衝撃の低評価 元盗塁王の不遇に米嘆き「信じられない」

インディアンス時代のケニー・ロフトン氏【写真:Getty Images】
インディアンス時代のケニー・ロフトン氏【写真:Getty Images】

通算WAR68.4のロフトン氏は2013年、殿堂資格1年目で選考対象外に

 イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は21日(日本時間22日)、資格1年目でアジア出身選手として初めて米野球殿堂入りを果たした。満票に1票足りないだけで、得票率は99.7%だった。一方、打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標「WAR」においてイチロー氏を上回る数値を残したが、1年目で資格を喪失した選手もいる。ファンは「世代で最も過小評価された選手」「信じられない」と声をあげている。

 現在57歳のケニー・ロフトン氏は通算打率.299、出塁率.372、2428安打、622盗塁をマーク。1992年から5年連続盗塁王を獲得した他、1993年からゴールドグラブ賞に4度輝き、1994年から6年連続でオールスターに選出された。しかし、殿堂入り有資格1年目の2013年に3.2%しか得られず、選考対象から外れた。得票率が5%に届かなかった候補者は、その時点で資格を失う。同年は薬物疑惑のあったロジャー・クレメンス氏やバリー・ボンズ氏、サミー・ソーサ氏などが選考対象となっており、ロフトン氏に票が集まりづらかったという側面もある。

 米国の代表的な記録サイト「ベースボール・リファレンス」のノット・ガエティ記者は自身のX(旧ツイッター)を更新。「皆さん、手を止めてください。イチロー・スズキは99.7%、ケニー・ロフトンは3.2%。意味不明だ」と記し、2人の成績を画像で投稿した。ファンが注目したのはWARの数値。ロフトン氏は68.4で、イチロー氏の60.0を超えている。ガエティ氏は別の投稿で「イチローは満票選出されるべきだった。ロフトンも間違いなくやられた。2つとも事実だ」と述べている。

 この事実にファンは続々反応。「片方は全世界で称賛を集め、片方はすごく過小評価されている」「同意するよ」「ロフトンについて話す人は少なすぎる」「ロフトンも殿堂入りすべきだ」「意味がわからない」とコメントが寄せられた。また、地元紙「Houma Today」のマイキー・ディルート記者は「同意する」、米メディア「NBCニュース」のジェイク・ウィッテンバーグ氏は「興味深い」と声を寄せている。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY