クビ宣告もなぜか“感謝”…妻がツッコミ「どうして動揺してないの?」 元野手の心境

通算2059試合出場のA.J.ピアジンスキー氏…DFAも「おかげでいいチームに」
メジャー7球団を渡り歩き、通算2059試合に出場したA.J.ピアジンスキー氏が、2014年にレッドソックスを退団した際に“動揺”しなかったことを明かしている。米ポッドキャスト「ファウル・テリトリー」の番組司会者である同氏は「おかげでいいチームに行けた」と“皮肉”めいている。
同メディアでは「AJはDFA(事実上の戦力外に)されたことについて本当にトレイ・ロブロに感謝した」と紹介している。ロブロは現在ダイヤモンドバックスの監督を務めるが、当時はレッドソックスのベンチコーチだった。
番組に出演したロブロ監督は「ちょっと待って、私は何が起きたか知らないんだ。君はトレードされたの? クビになったの?」と尋ねると、ピアジンスキー氏は「クビになった。お払い箱にされたんだ。実際に何が起きたかというと、監督のジョン(ファレル)が電話をしてきて『朝の9時頃来てもらなければならない』と言われた。私は『DFAか放出ですか?』という感じで聞いた。すると監督は『電話では話せない。とにかく30分ぐらいしたら来てくれ』という感じだった」と一幕を明かした。
さらに「『了解です!』と返事をした。すると妻が『今の、変な電話だったわね』と言うから、私は『ああ、俺は放出されるんだ。だから荷造りを始めてくれ』と返したんだ」と語っている。妻からは「あなたどうして動揺してないの?」と問われたが「だって俺たち(当時のレッドソックスは)終わってるし、これでいいチームに行くチャンスをもらえたから」などと答えた。
その後、ピアジンスキー氏はカージナルスと契約。「周囲は『ああ、自分はクビになってしまった、放出されてしまった』と言うだろうが、実は、私はベン・チェリントン(元レッドソックスGM・現パイレーツGM)に向かって、今でもパイレーツ絡みのことで行くときは彼に会うが、彼に向かって『ベン、ありがとう。私を送り出してくれて本当に感謝している』と伝えた。おかげでもっといいチームに行くことができて、さらにメジャーであと2年間プレーできた。カージナルスに行っていなかったら、あと2年はプレーしていなかったからね。だから、ありがとうなんだ。いつも、そう言っている」と明かした。
最後には「レッドソックスで過ごした時間は大好きだったし、組織も大好きだったし、当時のチームメートも大好きだった。そして私はレッドソックスの悪い側面も経験することができた。そう言える人はあまりいない」と笑顔で振り返った。
(Full-Count編集部)
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