また“進化”した阪神の「神ドラフト」 佐藤輝、村上…下位も逸材だらけ「なかなかない」

佐藤輝、伊藤、中野が1年目に新人特別賞
“神ドラフト”がまたバージョンアップした。阪神は13日のDeNA戦(新潟)に1-1で引き分けた。あと1死で試合終了の場面から、高寺望夢内野手が値千金の同点ソロを放った。高寺は2020年ドラフト7位指名で入団した22歳。この年は、1位から下位まで大当たり。ファンも「神ドラフト定期」と興奮する2020年の阪神ドラフトを振り返ろう。
1位指名は4球団が競合した佐藤輝明内野手だった。1年目からチームの主砲を務めて24本塁打をマーク。甲子園を本拠としながら3年連続で20発以上と圧倒的なパワーを誇る一方で粗さもあり、昨季は2軍降格も経験した。しかし今季は開幕から絶好調。11本塁打&33打点はリーグ2冠と、新境地に達した感もある。
2位指名の伊藤将司投手もルーキーイヤーから大活躍だった。規定投球回に2回1/3足りなかったが、10勝、防御率2.44を記録した。特に2023年は自身初の規定投球回をクリアしただけでなく、10勝、防御率2.39、3完投、2完封の好成績でセ・リーグ制覇に大きく貢献した。
上位指名の2人とともに、即結果を残したのが6位の中野拓夢だった。好守だけでなく、好打と俊足でチームに新風をもたらした。2021年は30盗塁を記録してタイトルを獲得し、佐藤輝、伊藤とともに新人特別賞を受賞。2023年にはゴールデン・グラブ賞を手にし、オフには侍ジャパンで世界一にも貢献した。昨季も2年連続のフル出場を果たし、なくてはならない存在だ。
3位の佐藤蓮投手、4位の榮枝裕貴捕手がまだ1軍で確たる成績を残せていないが、5位の村上頌樹投手が“新人年”に大ブレイクした。2軍では1年目から投手3冠を手にしながらも、なかなか1軍からお呼びがなかったが、2023年は開幕から31イニング連続無失点と覚醒。年間でも10勝、リーグ1位の防御率1.75、歴代最高WHIPと記録に残る大活躍で、セ・リーグ史上初の「新人王&MVP」のW受賞を果たした。
支配下では最後の8位指名だった石井大智投手も見逃せない。3年目の2023年に44試合で防御率1.35、昨季も56試合で1.46&30ホールドと中継ぎ陣の柱となっている。5位の村上からの下位指名選手の大活躍も、この年の阪神の凄さだろう。
高寺の活躍を受けてファンも改めて注目し、「2020年 この年のドラフトって本当に神」「今の結果が分かっている状態で同じ事をしたら、佐藤輝、村上、中野、石井はドラフト1位で指名される」「支配下でとった8人のうち佐藤輝、中野、村上、石井は今やチームの中核」「阪神のスカウトのみなさまの眼力がいかんなく発揮された2020神ドラフト」「他球団を含めてなかなかないはず」と称賛の声が寄せられている。
(Full-Count編集部)