大谷翔平の“新ライバル”は24歳 174cmの細身でHR量産…衝撃進化に米震撼「ありえない」

2023年に新人王受賞…昨季途中からスイングを変更
メジャーリーグは24日(日本時間25日)の試合を終え、本塁打数は18本のアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)とカイル・シュワーバー外野手(フィリーズ)がトップ。大谷翔平投手(ドジャース)も1本差で追っている。そして3人を15本で追いかけるのが“小兵”、コービン・キャロル外野手(ダイヤモンドバックス)だ。公称174センチ、74キロの24歳。なぜキャロルは長打を量産できるのだろうか。
MLB公式インスタグラムは22日(同23日)、本塁打数上位の大谷やジャッジの身長と体重を掲載しながら写真を紹介。その中で「コービン・キャロルは、ホームラン王たちほどの体格ではないかもしれませんが、だまされないでください」とし、「ダイヤモンドバックスの外野手には、しっかりとしたパワーがある。特にオフシーズンにスイングを調整してからは、その威力が増しています!」と綴った。
他の選手が身長190センチ以上、ないし100キロ以上と堂々の体躯を誇る中、キャロルは一般人と遜色ないような体型だ。それでも、2023年には25本塁打、54盗塁の好成績で新人王を満票で受賞。2年目の昨季は数字を落としたが、23本塁打&35盗塁を記録した。そして今季は、持ち前のスピードを維持しながらも、例年を大きく上回るハイペースで本塁打を量産している。
一つ大きなポイントが「スイング変更」だ。アリゾナ・リパブリック紙のニック・ピエコロ記者のインタビューに応じたキャロルは、「ポップフライが多かったんだ。理由は意外かもしれないけど、スイングが平らすぎたことにあって、成功の確率が低くなってた」と告白。実際、MLB公式の比較動画ではバットを寝かせるスイングだった。しかし、昨季途中からはバットを立てるフォームに変更している。
MLB公式の「スタットキャスト」のデータも駆使し、「アタックアングル(バットがボールに当たるときの角度)を、投球の軌道と一致させるようにした」とその裏側を語る。そして今季は「アタックアングル」がメジャー1位と、理想的な角度でスイングを行い、ボールを正確に捉える割合が増えている。
体格の“ハンデ”に負けず、球界屈指のスラッガーに成長したキャロルに対し、米ファンも賛辞を惜しまない。「ホームランを打つのはパワーだけじゃない」「コービンが165ポンドなんてありえない」「ゴルフやテニスと同じで、すべてはテクニックとスキルだ! パワーや(身体の)強さじゃない」「CC7はすごい男だ」「忘れるな、キャロルはMLBで最も足の速い選手の一人だ。まだ24歳だ」などと反応が送られた。