試合開始前から異様…大谷二刀流復帰の熱狂 カオスの“場所取り合戦”「Excuse me!?×3」

パドレス戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
パドレス戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

満員のドジャースタジアム…現地で見た熱狂

【MLB】ドジャース 6ー3 パドレス(日本時間17日・ロサンゼルス)

 ドジャース・大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地パドレス戦で663日ぶりとなる投手復帰を果たした。先発することが電撃発表されてから1日、ドジャースタジアムを埋め尽くしたファンが、1人の男の行方を追い続けた。

 15日(同16日)のジャイアンツ戦後に、翌日に大谷が二刀流復帰することが発表された。チケットはすぐさま高騰し、その日のうちに完売に。日本のファン、大谷のファンだけではなく、二刀流復帰は球界のビッグニュース。試合前の三塁ファウルグラウンドには米メディアのテレビカメラもずらりと並び、大谷の登場を今か今かと待っていた。

 左翼席にあるブルペンでは大谷がいないのにも関わらず、一目見ようと待機するファンで溢れ、通路には警備員が配置される事態に。試合開始40分前に大谷がグラウンドに姿を見せると、三塁側のファンは総立ちで拍手。キャッチボールする様子を皆がスマホカメラに収めようとしていた。

 スタメン発表で「投手・大谷」が紹介されると、試合前とは思えない割れんばかりの大歓声が沸き起こる。試合開始とともに大谷がマウンドへ向かうと、バックネット裏の記者席では、後方で仕事をする記者やスタッフも前に登場し、約14分の初回の投球をじっくりと見守った。

 試合後には大谷の囲み取材が設定され、入口が開くとメディアの場所取り合戦が“勃発”。米メディアのテレビカメラを持ったスタッフたちは「Excuse me! Excuse me! Excuse me!」と押し合いに。30人ほどの記者が取り囲み、後ろ側では顔も見えない状況だった。

 たった1人で、これだけファンとメディアを動かしてしまう。5万3207人が詰めかけたドジャースタジアムを見て、改めて10年7億ドルの契約は“格安”だと感じさせられた1日だった。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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