死球が「来るとわかっていた」のに… 元CY賞投手が感心、大谷翔平は「完璧なプロ」

ピービー氏「球界で信じられないほど素晴らしい男。2人とも仲裁役です」
ドジャースの大谷翔平投手は、19日(日本時間20日)のパドレス戦でロベルト・スアレス投手から死球を受けた。不穏な空気が漂う中で大谷が取った行動は、今も注目を集めている。
同戦では9回にパドレスのタティスJr.が死球を受け、一触即発の事態に。両軍の監督が退場処分となり、警告試合となった。その裏、大谷に99.8マイル(約160キロ)が直撃。“報復”と捉えた本拠地には大ブーイングが響き、ドジャースベンチも応戦しようとした。しかし大谷は鎮めるように左手を振って笑顔を見せると、相手一塁手と談笑。パドレスベンチに歩み寄って言葉を交わす場面もあった。
ラジオ番組「The Jim Rome Show」で司会を務めるジム・ローム氏はキャプションで「ショウヘイがしたことで、私が彼を好きな気持ちがさらに強くなることはなかった。ショウヘイは(死球が)来ることが分かっていた、ドジャースにはこうやって報復するんだ」と、元MLB投手で2007年にサイ・ヤング賞に輝いたジェイク・ピービー氏の言葉を伝えた。
現在はパドレスの特別補佐で、MLBネットワークの解説者も務めるピービー氏は、大谷が自軍ベンチに対して取った行動について「完璧なプロだと思いました」とし、「(報復死球が)来ると分かっていた。ドジャースにはこうやって報復するんです。ドジャースのファンは全員が大騒ぎしているでしょう。彼の右腕ですよ。今週末に登板予定です。あの行動、そしてテオスカー・ヘルナンデス、球界で信じられないほど素晴らしい男です。2人とも仲裁役です」と称賛した。
タティスJr.の死球については「偶然起きたこと」だという。「だが、これ以上は偶然に起きてはならないことです。タティスJr.は最近のドジャース戦で6死球を受けている。同じ期間にほかの全チームから受けた死球は5つ。(ドジャースの死球数は)多すぎる」と指摘する。
そのうえで「ドジャースに追いついて逆境を乗り越えようとしている。そういう中でチームの最高の選手が2日ごとに死球を当てられては困る。両チームとも事態に見事に対処したと思います。デーブ・ロバーツ監督は自分のレガシーを残そうという思いを一層強くしたでしょうし、シルト監督もチームの士気を維持するために素晴らしい仕事をしていると思う」と“理解”を示した。
(Full-Count編集部)