TJ手術で育成も…河内康介が目指す“進化” リハビリで激変した体「強さは上がった」

河内がリハビリに奮闘、ウエートで体重と筋肉量が増加
トミー・ジョン手術(TJ)で育成登録となったオリックス2年目の河内康介投手が、術後1年の実戦形式の打撃練習登板(ライブピッチング)を目指し、リハビリを進めている。
「楽しいですね。できることがたくさんあって、時間が過ぎるのが早いくらい。手術した(2024年)8月23日に、ライブピッチングの予定を書き込んでいます」と河内が声を弾ませた。
河内は大阪府高槻市出身。聖カタリナ学園(愛媛)から2023年ドラフト2位でオリックスに入団。最速150キロのストレートとスライダーを武器にする右腕は、将来のエース候補として1年目からファームで主に先発起用されてきた。しかし、8月6日のウエスタン・リーグ、広島戦(ほっともっと神戸)で右肘に違和感を覚え、2つのアウトを取り22球で降板。約2週間後に大阪市内の病院で右肘内側側副靭帯再建術を受けた。
リハビリに専念するため育成契約となり、背番号が「63」から「135」に変わって迎えた2年目。年明け早々からキャッチボールを始め、5月下旬からは週に2度、ブルペンに入れるようになった。20球から徐々に球数を増やし、7月からは変化球も交えている。
ウエートトレーニングなどのリハビリを通して、76キロだった体も大きくなった。「手術後は73キロまで痩せたのですが、春季キャンプくらいから増え出して今は78、9キロです」という。高校時代は体重を増やすのに苦労したそうだが、今では筋肉量も約4キロ増えた。
「バランスもよくなって、球の強さは上がったと思います。今の腕の振りでこの感じなら、体がなじんできたらもうちょっといけるんじゃないかなと思います。ファームで鍛えて、去年以上のボールを投げられるようにフォームを修正することも考えています。実戦に入った時に『意外といいやん』『ボールが変わった』と言ってもらえるようにしたいですね」。手術から1年、新しい姿を見せつける。
○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)