松井秀喜相手に「内角に思いっきり」 豪快弾を浴びた女子高生が真っ向勝負を選んだワケ

3ラン本塁打を放った松井秀喜氏【写真:荒川祐史】
3ラン本塁打を放った松井秀喜氏【写真:荒川祐史】

開志学園3年・関本陽菜投手が松井秀喜氏から特大弾「本当に良い経験」

「SATO presents 高校野球女子選抜 vs イチロー選抜 KOBE CHIBEN」が8月31日、バンテリンドームで行われた。2年連続で出場した松井秀喜氏は、第2打席で初球を捉え、右翼スタンドへ豪快な3ランを放った。松井秀氏本人も「現役時代より感触が良かった」と振り返った“貴重な”一発を食らった女子高校生の胸中は――。

 3回、マウンドに上がったのは関本陽菜投手(開志学園3年)だった。先頭の9番打者を抑え、1番・イチロー氏を迎えた。「楽しく投げることはできていたのですけど、さすがに緊張をしてしまって……」と、マウンドで舞い上がってしまい、ストライクが入らず四球とした。続く2番・松井稼頭央氏は中飛に抑えたが、3番・松坂大輔氏には中前打を許した。

 そして2死一、二塁で対決したのが4番・松井秀氏だった。「打たれても、抑えても真っすぐで勝負がしたいと思っていた。内角に思いっきり投げました」。初球から直球で真っ向勝負を挑んだ。しかし、結果は打った瞬間に本塁打と分かる特大弾だった。広いバンテリンドームで、スーパースターの底力をまざまざと見せつけられた。

「投げたい球を投げることができましたし、逆にスッキリしました。本当に良い経験でした」。清々しい表情で振り返った。

 試合後、松井秀氏と話す機会を伺っていたものの、「松坂さんと香水の話で盛り上がってしまって、話すチャンスを逃してしまいました……」。マウンドを降りたら、ちょっぴりイマドキの女子高生らしい一面も覗かせていた。

(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)

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