“横浜の主砲”にスカウト評価「大谷のよう」 大学志望も…上がり続ける期待値「楽しみに」

沖縄県選抜戦で3安打を放ったU-18日本代表・阿部葉太【写真:加治屋友輝】
沖縄県選抜戦で3安打を放ったU-18日本代表・阿部葉太【写真:加治屋友輝】

U-18阿部をスカウトも評価「詰まってもヒットゾーンに」

「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」に出場する侍ジャパンU-18日本代表は2日、沖縄セルラースタジアム那覇で沖縄県高校選抜との壮行試合が行われ、4-3で勝利した。降雨の中断もありながら「4番・中堅」でスタメン出場した阿部葉太外野手(横浜)が4打数3安打2打点の活躍で勝利に導いた。

 U-18打線は沖縄県高校選抜の新垣有絃投手(2年)の前に1巡目をわずか2安打のみに抑えられる。それでも2巡目は1番から3番まで3連続出塁で1死満塁の好機を作ると4番の阿部がバットを折りながらも中前にはじき返し先制に成功。阿部はさらに6回にも2死一、三塁の場面で打席が回ると、外角球を逆らわず左前適時打を放った。

 横浜高でも、主軸を任された阿部は甲子園で38打数16安打14打点、打率.421の成績を残した。さらに8月31日に行われた大学日本代表との一戦では、4打数2安打を放ち不慣れな木製バットに早くも順応するなどレベルの高さを見せつけた。

 この活躍にはバックネット裏で視察していたスカウトも評価。巨人の水野雄仁編成本部長代理に、印象に残った選手を尋ねると阿部の名を即答。「詰まってもヒットゾーンに持っていける。引き付けているし、無理やり引っ張ろうとしない。素直な打撃ができるところがいいかなと思います」と高評価した。

 さらに打撃スタイルについて「大谷(翔平)くんのようなスタイルですね」と話した。打撃フォームについても「バットを高く構えて、かかとを上げていくスタイルは大谷君を意識していると思います」と分析した。大谷のようにパワーがあるからこそ、出来る“真似”だとその難しさについても語る。

 阿部自身は大学志望の意思を表明している。水野スカウトも「まだ18歳だからね。これで3、4年体を鍛えてどこまで大きくしていけるか。大学で何年生からレギュラーになれるか楽しみに見ていきたい」とさらなる成長に期待した。

 横浜高では2年時から主将を務め、U-18でも主将を任された。打撃力はもちろんのこと、リーダーシップ兼ね備える“逸材”が日本代表を牽引する。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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