守護神・大谷翔平は見られるのか “相棒”トレーナーが語る実現性「怪我のリスク低い」

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

二刀流・大谷にクローザー起用の可能性「健康面や医学的に見ても大丈夫だ」

 ドジャース・大谷翔平投手がポストシーズンで守護神を務める可能性はあるのか。2023年9月に2度目の右肘手術を受け、移籍後の投手復帰へのリハビリを支えてきたヘッドトレーナーのトーマス・アルバート氏は、一発勝負の大舞台でのクローザー起用に太鼓判を押した。

「クローザーで起用することは私が決めることではありません。私の判断ではありません。ただ、もし、そういう方針で合意がなされるのであれば、私は問題ないと思います」

 投手・大谷が勝ち試合を締める――。救援防御率4.21と安定しないチームにとっては理にかなった起用法だ。故障再発が心配されるが、アルバート氏は「健康面や医学的に見ても大丈夫だ」とGOサインを出す。

「故障のリスクが高まるとは思わない。クローザーは基本的に1イニングだけなので、全体の投球数は少なくなります。その分、怪我のリスクも低いと考えます」

 ここまでリーグ2位の49本塁打を放つなどリーグ屈指の強打者でもある。打線から外せない存在となっているが、試合中はどのように準備するのか。例えば本拠地のドジャースタジアムならベンチ裏にブルペンはないが、トレーニングルームでは壁当ては可能。フル活用するという。

「トレーニングルームにもメディカルスタッフがいる。投げる準備は可能だ。ブルペンでの準備は状況による。打席に入る直前なら投球準備はできませんから。その点が現時点では不透明だ。でも、そのイニングで打席に立たないのであれば、問題なく準備できると思う。打席に入る可能性があるイニングでは、走って戻って準備する必要があり、それがどのようになるのかは分からない」

 アルバート氏も「正直に言って、試合中はとても難しい」というクローザーの準備。だが、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを世界一へ導いた守護神・大谷が脳裏に鮮明に残っている。

「オオタニなら何でもできると思う。クローザーでもいいですし、ライトでプレーしても、投手を務めても大丈夫でしょう。問題ないと思う」

 2年連続世界一を決める大一番で右腕を振る大谷は見られるのか。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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