「給料3倍上がりますね」 新庄監督が絶賛した28歳「いなかったらゾッとする」

日本ハム・郡司裕也【写真提供:産経新聞社】
日本ハム・郡司裕也【写真提供:産経新聞社】

郡司は1〜8番まで座り、守備でも捕手、内野、外野を守る

■楽天 7ー0 日本ハム(23日・エスコンフィールド)

 日本ハムは23日、本拠地最終戦となる楽天戦に0-7で敗れた。残り6試合。首位のソフトバンクとは2.5ゲーム差とまだまだ熾烈な争いの真っ只中だが、新庄剛志監督が「いなかったらゾッとする」と最大級の賛辞を送ったのが、郡司裕也捕手の存在だった。

 すでに79勝を上げ、2016年以来9年ぶりの80勝到達は目の前。それには選手の活躍が必要不可欠だったわけだが、指揮官は「名前を挙げたらキリがないですけど、郡司くんのユーティリティさというか。どこを守らせても無難にこなしてくれて、どこの打順でも仕事をしてくれる。これはもう、給料3倍上がりますね」と快進撃の立役者を称えた。

 新庄監督の言葉通り、その“万能”ぶりはすさまじい。開幕から1軍に居続け、ここまで105試合で打率.302の好成績を残すが、座った打順は1番〜8番まで多岐にわたる。31試合で4番を務めるなど牽引。守備では捕手、一塁、三塁、左翼で先発した。

 2023年途中に中日からトレード加入した28歳。中日時代にも一塁と外野を守ることはあったが、三塁は昨年が初めてだった。当時を思い出し、「誰が郡司くんをサードにします? 普通考えられないですよ。俺も考えられなかったもん」と笑い飛ばした。

 それでも選手を信じ、可能性を見極めた。「とりあえずやらせてみて、できるかできないかは僕が後で判断すればいいわけだし。でも外野を守るにしても捕手にしても内野を守ることによってスローイングが安定してきたんですよね。外野の動きでも内野手の動きができるので、器用だなって。本当は今日捕手でもいこうかなと思った、田宮くんの調子がよくないから」というほど、今では信頼を置いている。

 熾烈な優勝争い、さらに今後の短期決戦でもカギとなる存在なのは間違いない。「郡司くんがいなかったらゾッとする1年」という新庄監督の言葉が全てだ。

(町田利衣 / Rie Machida)

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