朗希が60発男を鬼のスプリット攻め “正捕手”が語る舞台裏「捕るのも簡単じゃない」

捕手ロートベット「ロウキは自分のベストピッチで勝負した」
【MLB】ドジャース 3ー2 マリナーズ(日本時間27日・シアトル)
ドジャースの佐々木朗希投手は26日(日本時間27日)、敵地・マリナーズ戦の7回から5番手として救援し、2試合連続無失点と好投した。内容は1回2奪三振1安打無失点。ポストシーズンのロースター入りへアピールした。
ハイライトは2点リードの7回2死二塁だった。打者は2番・ローリー。60発のメジャー本塁打王に対して、鬼のスプリット攻めを見せた。初球で見逃しを奪うと、2球目から勝負球を低めに沈めて空振り三振。試合後、マスクを被ったロートベットは舞台裏を語った。
「彼は積極的に振ってくるタイプなので、ロウキは自分のベストピッチで勝負した。スプリットを決められるとゾーンの外でも空振りを取れる。今日はいいスプリットを投げていたので、それを続けた。大事な場面では一番の武器で勝負すべき。右打者にも左打者にも有効な球。いいスプリットを3球投げてくれた」
ウィル・スミスが右手痛で戦線離脱中。ロバーツ監督からスミス不在時の“正捕手”に指名されている28歳は表情を緩め、改めてスプリットの脅威を語った。
「本当にいい球だ。自分が捕ってきた中でもかなり上位に入る球だ。他の球よりも捕るのは難しい。いいスプリットは捕るのも簡単じゃない。だから打者にとっては、なおさら打つのは難しいと思うよ」
フォーシームは最速99.8マイル(約160.6キロ)をマークした。「あの球速で狙ったところに投げられるなら、スプリットとの組み合わせは本当に効果的だ」。この日は12球を投げてストライク11球。救援陣の中でも安定感はピカイチだ。
この日の試合後、米メディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者は「ロウキに9回を投げさせるべきだ」と感嘆の声を上げた。経験は確かにないが、クローザーを任せるだけの素質は十分ありそうだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)