大谷55号を流血キャッチ、36歳パパは“お宝”を売却か「子どもの助けになるなら」

HRキャッチは「とにかく飛び込むしかないんです」
【MLB】マリナーズ ー ドジャース(日本時間29日・シアトル)
ドジャースの大谷翔平投手は28日(日本時間29日)、敵地で行われたマリナーズとのレギュラーシーズン最終戦に「1番・指名打者」で先発出場し、7回に2試合ぶりの55号ソロを放った。昨季記録した自己最多&球団最多記録を更新する一発を見事にキャッチしたのはシアトル在住の36歳、トーリー・ジェリネックさんだ。
大谷の記念球は大争奪戦となった。ジェリネックさんは危険を顧みずにダイビングキャッチ。頭や左膝が流血する事態となったが、痛みなど気にもならなかった。「ボールを取る時に飛び込んだので、頭を擦りむいて、血が出ていると思います。でも、とにかく飛び込むしかないんですよ。正直にいうと、これがショウヘイ・オオタニの55号だなんて知らなかった。だから本当に特別な経験になりました」と大興奮だった。
物心がついた時からマリナーズファン。「1991年にマリナーズが地区優勝した時を覚えています。まだオムツの時から両親の家を走り回って喜んでました。イチローの大ファンでした」。この日はシーズン60発を放っているマリナーズのカル・ローリーの本塁打キャッチを狙って来場したという。
「(ア・リーグ新記録の)63号をキャッチするぞ、という気持ちできていたんです。(中堅後方の)ビアガーデンに行ってそのホームランを取るのが計画でした。ところが実際に取ったのはショウヘイの55号。まさかこんな機会に巡り会えるなんて思ってもいなかった。感謝の気持ちでいっぱいだし、本当に幸せです。今でも信じられません」
さて、記念ボールをどうするか。ジェリネックさんには3人の子どもがいる。「一番大事なのは子どもと家族。もし、ボールを売ることで子どもや家族のためになるのであれば売ると思います。ボールを買いたいという人がいて、それが子どもたちの一生の助けになるなら迷わず売ります」と売却を視野に入れているという。「ショウヘイ本人がボールと写真を撮ったり、実際に手に取ってみたいなら、その機会にも喜んで応じます」と付け加えた。果たして大谷の55号ボールは今後どうなるのだろうか。