大谷翔平、PSは“盗塁OK” 投手復帰で企図減も…ド軍コーチ明言「1点の重みが違う」

ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

ウッドワード一塁コーチ「ポストシーズンでは良い形で走ってくれる」

 ドジャース・大谷翔平投手にポストシーズンでは盗塁の判断を委ねる「グリーンライト」が与えられることが分かった。クリス・ウッドワード一塁コーチが29日(日本時間30日)に明らかにしたもので、「ポストシーズンでは1点の重みが違う。良い形で走ってくれると思う」と期待を込めた。

 2年ぶりに投手復帰した今季は「無理に走る必要はない」(ウッドワードコーチ)と盗塁企図数が減少。それでも最終的に3年連続の20盗塁をマークした。ウッドワードコーチは、走者・大谷をどう見ていたのか。

「今年はシーズンを通して体への負担をどう管理するか、体の状態に気を配りました。ショウヘイはとても賢く対応してくれた。それでも20盗塁を記録したというのは本気を出せば、また50盗塁、60盗塁できる力があることの証明です。投げていなければ簡単に50盗塁しますよ。準備の仕方、スピード、リードの取り方、全てが優れているのですから。本当に良い仕事をしたと思います」

 昨年10月のワールドシリーズで二盗を試みた際に左肩を亜脱臼。シーズンオフに左肩を手術するほどの負傷だった。だが、短期決戦では得点や勝利へつながる盗塁なら価値は大きい。このポストシーズンでは大谷へ「グリーンライト」を与えるという。

「走る機会はシーズン中よりも増えると思います。少し話し合ったこともありますが、彼は勝つためにプレーしています。例えば序盤に盗塁して得点に繋げられる場面があれば、それは非常に重要です。ポストシーズンでは1点の重みが違いますから。状況が整えば積極的に走ると思います」

 レッズとのワイルドカードシリーズが10月2日(同3日)の第3戦までもつれれば、大谷は先発マウンドに上がる。足でチーム貢献する意識は、登板時もDH出場時と変わらないという。

「投げている日でも『走れるから心配するな』とショウヘイ自身が言っていました。結局、今年は投げている日は走らなかったが、それは『状況が合わなかっただけ』だと。(ポストシーズンでは)試合の流れや投手のクイック。一緒に話し合いながら判断していきたい」

 昨季のポストシーズンでは打者一本だったが、今季は「先発投手&指名打者」。シリーズを決める大事な局面では、2023年WBC決勝・米国戦のように守護神として抜擢されることも予想される。だが、投打だけにはとどまらないようだ。

「実はシーズン最終戦でも『走りたい』と言ってきたんですが、『ポストシーズンへ万全にいこう』と止めたんです。だからポストシーズンでは良い形で走ってくれると思いますよ」

 投打の二刀流だけでなく、走者・大谷の躍動も期待できそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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