チケット価格は“大谷デー”1/3も 世界一への初陣で目立つ空席…滲むド軍ファンの思い

レッズ戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
レッズ戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

ワールドシリーズ連覇への初陣は満員にはならず

【MLB】ドジャース 10ー5 レッズ(日本時間1日・ロサンゼルス)

 これまた驚いた。ドジャースが戦った30日(日本時間10月1日)のレッズとのワイルドカードシリーズ第1戦。ドジャースタジアムは内野席、外野席ともに満員……というわけではなかった。バックネット裏、内野席は割と余裕があり、両翼の最上階席は空席ばかりだった。

 試合開始8時間前から“異変”があった。「ポストシーズンは今日から始まります」。第1戦のチケット販促メールが届いた。チケット販売開始時に91ドル(約1万3500円)だった両翼最上階の最安席は、試合開始30分前には最安49ドル(約7200円)に。シーズン中、大谷翔平のMVPボブルヘッドやクレイトン・カーショーの3000奪三振ボブルヘッドが来場者配布された試合のチケットは、最安160ドル(約2万3600円)ほどだった。実に1/3ほどの価格設定となったが、それでも売り切れなかった。

 平日の火曜日。対戦相手が全米では決して人気球団ではないレッズというのもあっただろう。だが、球場スタッフは「シーズン中より日本のファンが少ないように感じます」と話す。前年から試合日程が発表されるレギュラーシーズンとは違って、ポストシーズンの日程が決まるのは直前。日本からの旅行ではスケジュールに組み込みにくい。コンコースを歩いてもレギュラーシーズンほど日本人の多さは感じず、グッズストアや飲食販売店も大行列になっていなかった。

 球場スタッフは満員にならなかったのは、もう一つ理由があると指摘する。「今のドジャースは勝って当たり前。ロサンゼルスの地元ファンも、ここ(ワイルドカードシリーズ)で負けるわけないと思っているでしょう」。ちなみに10月1日(同2日)の第2戦のチケットは最安80ドル(約1万1800円)。すでに販売開始時から安くなっている。

 今世紀初のワールドシリーズ連覇への初陣は、大谷がポストシーズン初の1試合2発。チームはポストシーズン球団記録に並ぶ5本塁打で大勝し、地区シリーズ進出へ王手をかけた。今季の総観客動員数は球団史上初めて400万人を突破した人気球団。地元ファンを熱狂させる勝ち上がりっぷりを大いに期待したい。

【実際の様子】ドジャースタジアム最上階席に“異変” 世界一への初陣も目立った「空席」

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