台湾で人気高まるパ・リーグ6球団 元オリ左腕も盛り上がりを実感「よう、見てんな~」

リアルファンミーティングに参加する台湾のファン【写真:(C)DAZN】
リアルファンミーティングに参加する台湾のファン【写真:(C)DAZN】

PLMが台湾でイベント、オリックスOBの能見篤史氏も参加

 パシフィックリーグマーケティング(以下、PLM)は、9月5日から7日までの3日間にわたり、台湾でパ・リーグ6球団のプロモーション活動を展開。7日には、台北市の三創生活園区で、オリックスOBの能見篤史氏をゲストに迎えファンミーティングが行われた。

 大きな拍手の中、能見氏が入場すると、司会を務める元プロ野球選手の羅國禎氏は「なぜ、新人の頃と同じスタイルを維持できているのですか」と質問。すると能見氏は「食べなきゃいいんです!」と笑いを誘った後、「実は太らない体質で、現役時代は体重を落とさないために無理やり入れていたんですよ」と明かした。

 ファンミーティングではPLMが選出したパ・リーグ6球団の注目選手を紹介。日本ハム・達孝太投手、楽天・宗山塁内野手、西武・今井達也投手、ロッテ・藤原恭大外野手、オリックス・曽谷龍平投手、ソフトバンク・柳町達外野手の名前が挙げられた。

 司会の羅氏が曽谷投手の憧れの投手は「同じ関西地方出身のサウスポーで、イケメンで、奪三振率が高く、今もなお、スリムなスタイルを維持している方だそうですね」と話すと、能見氏は「そうなんですよ。目標とする選手が僕だったんですよ。もっといい選手がいるのに、その時点でこの子レベル低いなと思ったんです……」と会場を笑いで沸かせつつ、「でも、そう言ってくれる事は嬉しいです」と笑顔を見せた。

 能見氏はドラフト会議前から「オリックス入団おめでとう」と書いた色紙を準備していたそうで、指名後、球団スタッフを通じ、曽谷に手渡されたという。また、能見氏はさらに羅氏のリクエストに応じ、曽谷投手と、自身のスライダーの“切り方”の違いを、実演を交えて解説した。

スライダーの「切り方」を説明する能見篤史氏【写真:(C)PLM】
スライダーの「切り方」を説明する能見篤史氏【写真:(C)PLM】

能見氏は宮城大弥にエースの期待「頑張ってもらわないと」

 続いて行われたファン参加型のQ&Aコーナーでは「オリックスの元選手・コーチとして、誰がチームのエースとなってくれると期待していますか」と聞かれた能見氏は、曽谷の名前を挙げた後、「もう一人、左のちょっと身長の低い、態度のデカいのがいるんですけど……」と愛のある冗談を交えながら宮城大弥投手の名を挙げ、「やっぱり彼が頑張ってもらわないとね」と強い期待を示した。

 セ・リーグのDH制導入については、投手が怪我をするリスクが減る上、これまで出場機会を得られなかった野手のチャンスが増えるという理由で「賛成」と断言。野球人口が減っている中、“打つことに特化した選手”の道が開けるのではと予想していた。

 また、ファンならではの鋭いコメントも寄せられ「山本由伸投手や宮城大弥投手とのやり取りはまるで親子のようでした」と言われた能見氏は、思わず「よう見てんな~」と反応。「両投手とは良い関係でやっていたので、僕も自然と表情を出すようになった」と振り返った。

3年間で増えた台湾のパ・リーグファン、PLM担当者「成果を感じている」

 台湾プロモーション初の取り組みはファンミーティングだけでない。PLMは、台湾限定のパ・リーグ球団グッズの販売を行うなど台湾の野球ファンにパ・リーグの魅力を届けた。

 2023年から台湾プロモーションの企画、渉外、運営まで全てを担ったPLMの高木氏は「3年前はパ・リーグ所属の台湾人選手の減少や不振により、視聴結果も芳しくない状況でした。最近実施した調査によると、直近3年間以内にパ・リーグ6球団のファンになった方が54%を占めるなど一定の成果を感じています。すべては台湾プロ野球の球団、台湾メディア、台湾企業、そして現配信パートナーであるDAZN台湾のみなさまのご尽力により、成し遂げることができました」と感謝した。

 現在、パ・リーグ6球団でプレーする台湾選手は9人。ファームで育成の選手がほとんどだが、彼らが1軍の主力となった時、台湾におけるパ・リーグ熱はますます盛り上がることだろう。野球を通じた日台交流事業がさらに活発になることを期待したい。

(「パ・リーグ インサイト」駒田英)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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