佐々木朗希、激動の2週間 消えた批判→待望の守護神…米強調「信じられないストーリー」

佐々木は9月22日に3Aで登板→メジャー合流後に“守護神”へ
【MLB】ドジャース 5ー3 フィリーズ(日本時間5日・フィラデルフィア)
ドジャースは4日(日本時間5日)、フィリーズとの地区シリーズ第1戦に5-3で逆転勝利を飾った。9回の最後を締めたのが、佐々木朗希投手だった。100マイル以上を連発して強力打線を黙らせた。一方でシーズン序盤は批判の声も寄せられ、9月上旬はマイナーにいた。怒涛の1か月を経て、米ファンも「ロウキがいないなんて考えられない」と最敬礼している。
佐々木は2点差の9回からマウンドに上がり、リアルミュートへの初球でこの日最速の162.5キロを計測した。最後はスプリットで見逃し三振。続くケプラーに二塁打を浴びたが、カステヤノスを二ゴロに打ち取り、最後はストットを三邪飛に抑えた。1回1安打無失点、1奪三振で日米通じて初セーブを挙げた。
「ロウキはまさに期待通りの活躍をやってのけた」(米専門メディア「ドジャー・ブルー」のブレイク・ウィリアムズ記者)、「Roktoberが到来したかもしれない」(米スポーツメディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者)など、LAメディアは“守護神・佐々木”に最大限の敬意を送った。不安定なブルペンに現れた救世主として、今後の活躍にも大いに期待される。
しかし、米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」のブランド戦略マネージャーのヴィンセント・サンペリオ氏が「2週間前は、ロウキ・ササキは今年再びメジャーで登板するかも分からないまま3Aで投げていた。そんな彼が、たった今、敵地フィラデルフィアでのナ・リーグ地区シリーズ第1戦を締めくくったのです」と指摘したように、この数週間は文字通り“怒涛”だった。
高い期待を受けて海を渡ったものの、先発ではなかなか結果を残せず、5月に右肩インピンジメント症候群で負傷者リスト(IL)入り。ノースロー調整期間も長く、8月になってマイナーで実戦復帰した。一時はスピードがなかなか戻らなかったが、徐々に調子を取り戻し、9月中旬からは救援で調整。そして24日(同25日)にメジャー合流となった。
復帰後は本来の圧倒的な球威で相手打線を牛耳り、ワイルドカードシリーズ第2戦の9回にポストシーズン初登板。“胴上げ投手”になった。そして地区シリーズ第1戦ではクローザーとして最後を締めた。今では佐々木がいないドジャースブルペンは考えられないほどの存在感を見せている。
「アメージング」「ベースボールは本当にすごい」「信じられないストーリーだ」「このことは、いくら強調してもしたりない。不安定なブルペンにとって、まさに計り知れないほどの大きな戦力補強です」「誰も予想していなかったXファクター」と米ファンも感動を禁じ得ない。2年連続のワールドシリーズ制覇を目指すドジャースに、“最強の補強”が加わった。
(Full-Count編集部)