山本由伸は「完全に主導権を握っていた」 指揮官が寄せる全幅の信頼「一番の選択肢」

山本は9回3安打1失点で完投勝利
【MLB】ドジャース 5ー1 ブルワーズ(日本時間15日・ミルウォーキー)
ドジャース・山本由伸投手は14日(日本時間15日)、敵地で行われたブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦に先発すると、9回を3安打1失点で完投勝利を飾った。試合後のデーブ・ロバーツ監督は山本について「彼は私からの本当の信頼を得ている」などと惜しみない称賛を送った。
9回を投げ切った右腕を「彼を見ていると、本当の自信を感じ取れる」と絶賛した。初回、1番のチョウリオに96.9マイル(約155.9キロ)のフォーシームを投じると、右中間スタンドへの先制ソロを許した。“出鼻”をくじかれ、山本はマウンドで呆然とした表情。2回以降も5回まで走者を許すも、6回からは立ち直り、すべて3者凡退に仕留める粘りの投球だった。終わってみれば9回3安打、7奪三振で1失点だった。
山本は昨年のポストシーズンで4試合に登板し、2勝を挙げて防御率3.86の成績を残した。当時のことを踏まえつつ、今季の活躍ぶりを問われたロバーツ監督は「ポストシーズンではあまり長いイニングを投げさせていなかった。才能に溢れたブルペンも我々は抱えているわけだし、明らかにそこに我々は頼っていた」と説明。その上で、「しかしながら今年は、彼は私からの本当の信頼を得ている」と最後まで投げ切らせた胸中を語った。
だからこそ「相手打線が(試合の中で)3巡目に入り、球数が90球になった時点でも、彼が一番の選択肢だと彼自身が感じている。それが私の(山本に対しての)自信にもつながった」と強い信頼関係を強調した。9回続投についても「難しくはなかった。ベシアに準備をさせていたが、彼の投げる様子を見ていれば、9回に彼が投げることが、私には手応えがあった」とうなずいた。
7月7日(同8日)の対戦では、同じ球場で2/3回を4安打5失点(自責点3)と屈辱を味わっていた。当時と今日の試合の違いについて「全体として見て、今シーズンが素晴らしかった。ポストシーズンに入れば集中力は高まるものだ。初球で本塁打を打たれても、完投して見せた。今夜の試合を通じて、完全に主導権を握っていた。レギュラーシーズン中は、いい時もあれば悪い時もあるということだ」。成長ぶりに目をほそめていた。
(Full-Count編集部)