王貞治氏が文化勲章を授章 野球界2人目…長嶋茂雄氏も「喜んでくれていると思う」

野球界では2人目…恩師の荒川博氏にも感謝「一本足打法に変えたことで」
ソフトバンクの王貞治会長が内閣府から今年の文化勲章に選ばれた。野球界では長嶋茂雄氏以来2人目。17日に取材に応じ、「まさかこの勲章が自分に回ってくるとは」と語り、長嶋氏、巨人でコーチを務めた故荒川博氏に感謝した。
王貞治氏は現役時代、世界記録となる868本塁打を積み重ねるなど、巨人のV9に貢献。現役引退後は巨人、ソフトバンクの監督を歴任。2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では野球日本代表の世界一に貢献した。
現役時代は一本足打法で才能が開花。1962年に巨人コーチに就任した荒川氏とともに築き上げたものだった。当時を振り返り「一本足打法に変えたことで野球人としての花が咲いたんですけど。荒川さんに色々と指導を受けて、1人だったらなかなかああいう決断はできなかったと思うんですよね。特にそれまでの皆さんからしたら、ちょっと考えられないような打ち方だったんですけど、私としては藁にもすがる思いでね。悩みに悩んで打てないんで、頭を痛めていた時に思い切ってそういったことをっていうことでね」と語った。
荒川氏は2014年に死去。「これまで本当に多くの皆さんにお世話になったけど、特に荒川さんには本当に1から10までっていう感じだったですからね。荒川さんが1番喜んでいただいているのではないかなと、そう思いますね」と天国の恩師に感謝した。
また、野球界では2021年に受賞した長嶋氏以来2人目。現役時代は「ON」として一世を風靡した。「存在感がね、ずば抜けてましたからね。野球選手としてももちろん当然優れていましたけど。野球を知らない人にもね。そういった意味で、長嶋さんの立ち振る舞いっていうのが気になるというかね。言葉の一言、一言が胸に入っていくっていう感じの人でしたから」。
ともに野球界の発展に多大な貢献をした。「やっぱりONという形で2人で切磋琢磨して。またジャイアンツのV9にも貢献できたし。本当にお互いに良かったんだろうと思います」。長嶋氏は今年6月に死去。「一緒にこの喜びを分かち合えたらよかったと思うんですけど。もちろん喜んでくれていると思うしね」と語った。
(Full-Count編集部)