王者・阪神は「能力任せに見えない」 1勝もできずCS敗退…筒香嘉智が痛感した“差”

筒香はCS全5試合で4番に座り、巨人とのファーストSでは2本塁打
DeNAは阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで3連敗を喫し、アドバンテージを含めた対戦成績は0勝4敗で敗退した。巨人とのファーストステージを含めた全5試合で4番に座って2本塁打を放った筒香嘉智外野手は、痛感した“差”を明かした。
レギュラーシーズンでの阪神戦の対戦成績は8勝14敗3分けと大きく負け越し、13ゲーム差をつけられ独走優勝を許した。そしてポストシーズンでも1試合も勝てずに“終戦”。チームリーダーでもある筒香は改めて、目の当たりにした王者の“強さ”について口を開いた。
「野球に隙がない。シーズン中からずっとですけど、野球が締まっている。野球を知っているという表現が合っているかわからないけど、よくみんな考えてやっているなと思いました。個々の能力も高いけど、ただ能力任せに野球をやっているようには見えない」
15日の第1戦では、0-0の6回に近本に三盗を決められ、続く森下の決勝適時打に繋がった。阪神は2日のレギュラーシーズン最終戦から実戦感覚が空いており、さらに大事な短期決戦の初戦。いかに普段から隙のない野球をしているかが表れたシーンだった。同戦は完封勝ち、第2戦は8回に追いつき延長サヨナラ勝ち、第3戦は初回に佐藤輝が3ランを放って投手陣は完封リレー。攻守ともに盤石ぶりは際立っていた。
「その日勝つために野球をしているのがすごくわかるなと。この回点取るために、必死に点を取りにきているなというのもハッキリわかる。守備でもこの回切って次の回絶対に点を取りたいんだろうなというのもわかる。勝負所で特に、そういう勝負勘みたいなものも感じました」
DeNAも直近4年連続でAクラス入りし、昨季はリーグ3位からCSを駆け上げって日本シリーズ制覇を果たすなど、チーム力が上がっているのは確か。一方で27年連続V逸の事実もまた、課題は多いことを示している。新体制でスタートする来季目指す悲願のリーグ優勝へ、細かな“差”を埋めていかなくてはならない。
(町田利衣 / Rie Machida)