トラウトが裁判で涙…亡き親友へ溢れた思い「失うのは悲しい」 番記者が伝えた“真実”

トラウトが急死した同僚投手の裁判に出廷
マイク・トラウト外野手が思わず感情をあらわにした。元エンゼルスのタイラー・スカッグス投手が2019年7月に遠征先のホテルで急死した事件、スカッグスの死は球団に責任があると遺族が訴えている裁判で21日(日本時間22日)、同僚だったトラウトが裁判所に出廷し証言台に立った。
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」でエンゼルス番を務めるサム・ブラム記者は21日(同22日)、「エンゼルスのマイク・トラウトがタイラー・スカッグスの不法死亡の証言人として出廷『誰かを失うのは悲しい』」のタイトルで記事を出稿。証言を行ったトラウトの様子を綴った。
ブラム記者は「エンゼルスのスーパースターのマイク・トラウトは火曜日(同22日)亡くなったタイラー・スカッグスの遺族が起こした不法死亡に関する民事裁判で証言人として出廷した。スカッグスは弟のような存在で、涙ながらに証言をした」と記事で伝えた。
スカッグスは2019年7月に遠征先のホテルで急死。2022年10月に死因につながる薬物を与えたとして、元広報部長のエリック・ケイ氏に禁錮22年の判決が下された。裁判では複数の元エンゼルスの選手が、エンゼルス在籍中にケイ氏からオピオイドを与えられたことを証言。当時オリオールズ傘下に所属していたマット・ハービー氏は自身が薬物使用者であったことを認め、MLBから薬物規定違反で60試合の出場停止処分が下されていた。
ブラム記者は記事のなかで、証言台に立ったトラウトが、ケイ氏にサインボールを何球かプレゼントしたこと、球団職員からサインボールがケイ氏の薬物購入の資金として使われていると知らされプレゼントするのをやめたことを紹介。また、トラウトがケイ氏の薬物依存を脱却するためにサポートすることを提案していたことにも言及した。
また、スカッグス家の弁護人を務めるビル・ハガリティー氏がトラウトに行った質問から、トラウトとスカッグスとの関係性も明らかに。2人は2010年シーズンに所属していたマイナーリーグでルームメートとして過ごし、スカッグスがダイヤモンドバックスに移籍後も関係性は継続。スカッグスがトレードでエンゼルスに復帰したあとも、トラウトはレイカーズのチケットをプレゼントしたり、スカッグスのアイドルであったコービー・ブライアントとの面会をアレンジしたという。
トラウトはスカッグスのオピオイド(薬物使用)使用を知らなったようで、証言台で「誰かを失うのは悲しい」と発言。続けて「アンビリバボーな奴だった。一緒にいて楽しかった。(スカッグスは)場の盛り上げ役だった」と、ブラム記者は伝えた。トラウトの涙の訴えは、今後の裁判に影響を与えることになるだろうか。