ロハスが激白「もう見たくない」 “1ミリ“が分けた天国と地獄「心臓が止まるかと」

ドジャースのミゲル・ロハス【写真:ロイター】
ドジャースのミゲル・ロハス【写真:ロイター】

9回1死満塁からヒメネスの打球を本塁へ…三走をアウトにした

 2年連続でワールドシリーズを制したドジャース。第7戦は名場面ばかりだった。中でも9回は1死満塁と絶体絶命のピンチを迎えたが、ミゲル・ロハス内野手の“好守”で凌いだ。もっとも、当の本人はこのプレーを見たくもないという。そして「胃がキリキリする」ことを明かした。

 ポッドキャスト番組「クリス・ローズ・スポーツ」の公式X(旧ツイッター)は9日(日本時間10日)、ロハスのインタビュー映像を公開した。司会を務めるクリス・ローズ氏から「あなたの守備について話しましょう。大好きだって知ってますからね」と振られてリプレーが流れたが、ロハスは「お願いだからやめて、やめて、やめて。このプレーは見たくないんだ」とまさかの発言をした。

 ローズ氏は驚いたように「なぜ?」と問うと、ロハスは「これを見るととても不安になるんだよ」と表情が暗くなった。「正直に言うとね。これを見ると緊張するんだよ。胃がキリキリするんだ。だって、本当にあと少しで、とんでもなく悪い結果になっていたから」と振り返る。

 ロハスは体勢を崩しながらも打球を処理し、本塁へ送球した。ウィル・スミス捕手は少し手を伸ばしての捕球となり、足が届くかは微妙なライン。それでも、三走のアイザイア・カイナー=ファレファ内野手よりもギリギリ先にホームを踏んだことで難を逃れた。“スミスの1ミリ”と言ってもいいような際どいプレーだった。

 ロハスは語る。「最悪だったのは、ゴロへの入り方が悪かったことだね。グラブに打球が収まったのはラッキーだった。でもそのあとバランスを崩して、もうダメだと思った。心臓が止まるかと思ったよ、本当に。僕にはかなり良い体内時計が備わっていて、プレーを完了させるのにどれくらいの時間があるか分かっているんだ。だから、後ろに下がった瞬間に、完璧な送球をしないと間に合わないと分かったんだ」。

 しかしラッキーだったのは、カイナー=ファレファのリードが少なかったことだった。ロハスは「もしあのランナーが、プレーが始まった時にもう一歩でもベースから離れていたら、彼はセーフで、俺たちはワールドシリーズに負けていたってね」と語る。ほんの少しの“運”が勝敗を分けた。しかし日々、基礎練習を欠かさないロハスだからこそ、勝負の女神が微笑んだのかもしれない。

【実際の映像】危うく戦犯にも…ロハスが土壇場で見せたギリギリの好守

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