ネガティブ報道も「気にならない」 大谷翔平が語ったネット社会の歩き方

オンライン取材に対応したドジャース・大谷翔平(画面をスクリーンショット)
オンライン取材に対応したドジャース・大谷翔平(画面をスクリーンショット)

大谷がシーズン総括会見、ネガティブ報道に対する対処法も

 充実のオフ生活に感じた。画面に映るドジャース・大谷翔平投手はシーズンの激闘を終え、かなりリラックスしていた。米国では感謝祭ウィークの真っ只中。「(昨年まで)娘はいなかったですけど、今年はいるので。そういう意味では普段とは違いますけど、毎年楽しみにというか、それなりに過ごしています」。プライベートも順調のようだ。

 WBC開幕まであと100日となった24日(日本時間25日)に出場を表明。オンライン取材は発表から22時間後、「Shohei Ohtani end of season media availability for J-Media」として行われた。報道陣からの全19問のうち9問がWBCに関する質問だった。だが、焦点の起用法や合流時期については「まだ分からない」「これから」。WBCに関してはまだ出場が決まっただけ。新たなニュースはなかった。

 だが、20分のインタビューでは大谷らしさを随所に感じさせた。その一つがネガティブ報道に対する向き合い方だ。今年のポストシーズンで打撃不振に陥った際、メディアから「二刀流の影響があるのでは?」と報じられた。実際にポストシーズン中の会見でも、その質問が多かった。それでも本人は全くに気にすることはなかったようだ。

「メディアの人にマイナスなことを言われても、あまり気にならないと言いますか。聞き流すではないですけど、自分が理解していればいいと思うので。すごく反発したくなるというのもないですし、すごく賛同したくなるという気持ちにもならないので。聞かれたことには答えますけど、何が必要なのか、何が足りていないか。その理解を自分の中でできていればいいというのが根底にはあるので」

 超が付くスーパースター。今日のように会見を行えば、数えきれないほどの記事が世にあふれる。だが、気にすることもない。その姿勢は、日頃の私生活から同じだ。「日本の野球をどれぐらい知っているか?」と聞いた時だった。

「全くそれは分からないですね。分からないというか、あまり見ないように。中継とか映像を見ないようにしているので。全く誰が活躍しているとか、正直分からないです」

 では、大谷の興味はどこに向かっているのか。11月初旬までワールドシリーズを戦ったドジャースのオフシーズンは今年も短い。

「トレーニングの反応的にも身体的にも今がピークあたりかなと思っているので。このオフシーズンの過ごし方次第で、どこまで持っていけるのかなというのが変わるんじゃないかと思っています」

 視線を来季へ向け、常に自分自身に集中する。大谷が示したネット社会の歩き方は、何よりアドバイスのように感じた。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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