大城滉二は「まだまだできる」 西野、ラオウに“弟子入り”…「1軍にいなければ」

大城滉二が目指す“定位置”…「怪我をせずシーズンを通して1軍にいなければ」
オリックスの大城滉二内野手が、チームの先輩である西野真弘内野手と杉本裕太郎外野手の自主トレに弟子入り志願し、怪我のない体作りでレギュラー獲りを目指す。「怪我をしない体作りが1番です。西野さんと杉本さんにお願いして“チーム野手のおっさん組”で自主トレを行います」。来年1月の沖縄・宮古島での自主トレを前に、大城が声を弾ませた。
大城は興南高(沖縄)、立教大から2015年ドラフト3位で入団。興南高2年の甲子園で春夏連覇を経験し、立教大ではチームの歴代最多安打をマーク。オリックス入団後は状況に応じた打撃や走塁を評価されているほか、内野すべてを守れるスペシャリストとして存在感を示してきた。
2021年に右膝前十字靭帯を損傷してから出場機会が減り、太田椋内野手と紅林弘太郎内野手の成長もあり、守備固めなどで起用されることが多くなった。プロ10年目の今季は、内野手に故障者が相次いだ6月初旬からスタメン起用が増えたが、地元・沖縄で行われた試合で左足を痛め約1か月半、戦線離脱を余儀なくされた。
9月6日の楽天戦(京セラドーム)では決勝二塁打を放ち、同28日の同じカードでも0‐0の2回1死一塁で右前へエンドランを決めた後、二盗を決め先制点の舞台を整えるなど、ベテランの味を発揮してきた。「自分なりに頑張ったと思いますが、怪我をせずシーズンを通して1軍にいなければいけないと思いました」という大城は、怪我をしない体作りのためダイエットに取り組んでいる。
次なる対策は、チームの先輩から体作りを学ぶことだった。「西野さんは3つ上、杉本さんも2つ上ですが、2人とも年間を通して1軍で居続けていました。その体作りを教えてもらいたいと思ってお願いしました」。35歳の西野は今季、打点、本塁打でキャリアハイを記録。「35歳の人でもこれだけできるんだというのを、近くで見せてもらいました。僕もまだまだできると思っているので、いろいろ吸収していきたい」と大城。球団からは契約更改交渉の席で「二遊間のレギュラーの2人を脅かす存在になってほしい」と伝えられた。「チャンスがあれば、レギュラーを獲れるように頑張りたい」。いぶし銀の32歳が、再び定位置で輝く日を目指す。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)