ド軍連覇の裏で再炎上する“紙一重の失態” 監督が擁護も…ファン激怒「イライラする」

WSを戦ったBジェイズナイン【写真:荒川祐史】
WSを戦ったBジェイズナイン【写真:荒川祐史】

サヨナラ勝ちの世界一を“あと1、2歩”で逃したブルージェイズ

 世界一を逃した紙一重のプレーを巡り、再び議論が沸騰している。ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督が8日(日本時間9日)、ウインターミーティングで、ワールドシリーズ第7戦で議論を呼んだ走塁について言及。これに地元メディアやファンが猛反発。「激怒している」「聞いててイライラする」とSNS上が騒然となっている。

 まさに紙一重の決着だった。ドジャースとブルージェイズが激突した第7戦は、4-4の同点で迎えた9回1死満塁の好機に、ブル―ジェイズのバーショが放った二塁ロハスへのゴロで、三走のカイナーファレファが本塁へ突入するも際どいタイミングで封殺。あとわずかリードが大きければ、セーフでサヨナラ勝ち、悲願の世界一が決まっていた場面だった。結果的にチームは延長戦で敗れ、ドジャースの連覇を許す形となった。

 批判の矛先はカイナーファレファに向けられていたが、シュナイダー監督は8日(同9日)のウインターミーティングで、これを真っ向から否定した。「まずイジー(カイナーファレファ)がこれだけ批判を受けるのは気の毒だと思う。彼はアンビリバボーな選手」とかばいつつ、「私たちは、もっとリードさせるべきだったかと聞かれれば、回答は『イエス』だ。もう1、2歩ね」と語った。

 リードが小さかった理由について、ドジャースのウィル・スミス捕手が「左打者が相手のときに三塁へ牽制を仕掛けてくる傾向があるということだ」と説明。「あれはギャンブルスタートを切っていい状況ではない。満塁だ。牽制でアウトになるのを避けたいし、ライナーで併殺打になるのも避けたい状況だった」とも述べ、「彼(カイナーファレファ)は、これ以上できたことはほとんどないと思う」と断言した。

 しかし、この擁護が火に油を注いだ。カナダのテレビ司会者シド・シクシーロ氏は自身のX(旧ツイッター)で、シュナイダー監督を批判。「バーショがライナーを打つ可能性はほぼゼロ」「カイナーファレファにできることはこれ以上なかった」と認めた点などを列挙し、「これを聞いて激怒している」と投稿した。

 ファンからもSNSで「スプリングトレーニングでもやってはいけないミス」「聞いててイライラする」「言い訳のできない野球IQが低いプレー」「最悪のタイミングでやってしまい、ワールドシリーズ制覇を逃す原因になった」「自分の選手の愚かなプレーをかばってる」と辛辣なコメントが相次いだ。

 シュナイダー監督は「これを上達のための材料として使おう」と前を向いたが、あと1歩、2歩の差で逃した代償はあまりにも大きかった。世界一の称号を目前で逃した悪夢は、オフシーズンに入ってもなお、トロントのファンを嘆かせている。

【実際の動画】あと1、2歩のリードがあれば…紙一重の差でサヨナラ世界一を逃したプレー

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