“屈辱”の出場機会なしから狙う才能開花 減量に挑戦の池田陵真「悔しい思いしかない」

プロ4年目の今季は自身初の1軍出場なし
オリックスの池田陵真外野手が、減量でキレを出して打撃を磨き、1軍切符を掴もうとしている。「体重を増やして体を強くして、力強い打撃で飛距離を伸ばそうという考えは捨てました」。球団施設の大阪・舞洲で、池田が方針転換を明かした。
池田は大阪桐蔭高から2021年ドラフト5位でオリックスに入団。長打力と右方向への巧打で、高卒2年目にウエスタン・リーグの首位打者と最高出塁率の2冠に輝いた。今季は、下半身のコンディション不良で4月中旬から5月末まで戦列を離れたこともあり、ウエスタン・リーグで98試合に出場し打率.242と振るわず、プロ4年目で初めて1軍の試合に出ないままシーズンを終えてしまった。
「悔しい思いしかない」という1年を過ごし、土台となる体作りの考え方を変えた。力強い打球はそのままに、減量して体のキレを求めた。これまでシーズン前に86、7キロ、シーズン中は85、6キロの体重をシーズン終盤から82、3キロに落とした。「体がデカければ当たれば飛ぶのですが、そうじゃないと思って」と池田。ウエートトレーニングも、重量を上げ筋力をつけるメニューから爆発力や瞬発力が上がるように変えた。また、走る距離も増やしジャンプ系のトレーニングも取り入れた。
「打撃に期待してもらっていますので、誰よりもバットを振り込むつもりです。時間がかかってもいいので、強く打ち込みたいと思います」。秋季キャンプでは打球速度も上がり、減量の効果は表れ始めた。「来年はやるしかありません」。勝負の5年目にかける。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)