新助っ人全員1年で退団…電撃加入も防御率8.10 村上の穴よりも深刻なヤクルトの危機

シーズン途中の補強は付け焼き刃に
ヤクルトの2025年は外国人投手や国内FAで戦力アップを目指し、シーズン途中にも補強を敢行したが、結果的には5年ぶりの最下位に終わった。負傷者続出という不運が重なったのが最大の要因とは言えるのだが、補強で投手力の弱さを改善できなかったことも響いた。
楽天からFAで加入した茂木栄五郎内野手は、村上宗隆内野手が出遅れた前半、三塁手として攻守ともに存在感を放った。だが、7月に左膝半月板手術を受けてシーズン終了。53試合で打率.240、5本塁打、16打点に終わってしまったが、村上がメジャー挑戦で抜けた2026年は巻き返しを期待したい。
外国人投手は新入団の3人が1年限りで退団となった。ペドロ・アビラ投手は15登板で7勝8敗、防御率4.04、ピーター・ランバート投手は21登板で3勝11敗、防御率4.26。ともに100イニングを超え、先発として最低限の役割は果たしたが、エース不在のチームにとって救世主にはなれなかった。
また、ブルペンの一角として期待されたマイク・バウマン投手は16試合で0勝2敗、防御率4.20と振るわず。6月を最後に1軍のマウンドから姿を消した。こちらも、抑えを固定できないチームの穴を埋めることはできなかった。
シーズン途中の5月には、西武から山野辺翔内野手を金銭トレードで獲得するも、17試合で4安打、打率.211にとどまった。また、7月には阪神からメジャー挑戦するも昇格かなわなかった青柳晃洋投手が電撃加入したが、3試合で0勝2敗、防御率8.10に終わった。
オフには大黒柱だった“令和の3冠王”村上宗隆内野手がメジャー挑戦でチームを去った。2年連続で規定投球回数到達者と2桁勝利、20セーブ以上はゼロと、投手力の課題は残されたままとなっている。
(Full-Count編集部)