侍J選出も…2年でわずか“1本” 広島の若き主砲が正念場、苦しむ22歳が秘めた可能性

中村奨成とファビアンの躍進で熾烈を極める外野手争い
2025年シーズン、来日1年目のサンドロ・ファビアン、2017年ドラフト1位の中村奨成が、広島外野陣の主力を担った。外野手にはこの2人のほかにも、末包昇大や秋山翔吾、野間峻祥など実力派がズラリ。2025年ドラフト会議で1位指名した平川蓮も外野手のため、外野のポジション争いは近年稀に見る激戦となる可能性が高い。
1軍の外野手枠にも限りがあるため、そのほかの選手は例年以上のアピールが必要となる。その中で注目したいのは5年目を迎える22歳の田村。2024年は開幕前に行われた欧州代表戦で侍ジャパンに選出され、プロ初の開幕スタメンも果たしたが、打率.198、0本塁打、5打点と“抜擢”に応えることができなかった。
2025年も25試合の出場に終わり、打率.254、1本塁打、4打点とアピール不足。2軍でも打率.219、1本塁打、20打点と持ち味の打撃が影を潜めているのは気がかりだ。1軍デビューを果たした2023年は打率.364、OPS.818と鮮烈な印象を残しただけに、悩める若き主砲の成長に期待したい。
先発投手陣では、2025年シーズン、森翔平が7勝、玉村昇悟が6勝、高太一が3勝と20代半ばの左腕が躍進を遂げた。その一方で、先発右腕として期待を寄せられていた遠藤淳志のチャンスが年々少なっている。
遠藤は2020年に19試合に先発し5勝6敗、2022年も4勝7敗ながらも先発ローテーションの一角として105回1/3を投げてチームに貢献した。しかし、2023年以降は出番が減少。2024年は2軍で21試合に登板し防御率1.74を記録するも1軍での登板はわずか3試合。2025年も1軍で2試合に先発するも計7登板に終わり、復活をアピールできなかった。
2025年オフに球団は、新外国人投手として193センチ右腕のフレディ・ターノックを獲得し、左腕リリーバーのテイラー・ハーンと再契約を結んだ。先発、ブルペンともに若い選手も育ってきているだけに、遠藤にはより一層の奮起が求められる。
(Full-Count編集部)