憧れの宮城大弥を「横目でずっと」 甲子園V左腕、ドラ3佐藤龍月を動かす3つの「高い意識」

オリックス・佐藤龍月【写真:北野正樹】
オリックス・佐藤龍月【写真:北野正樹】

入寮する前夜、幹部自衛官の父からメッセージ

 オリックスのドラフト3位、佐藤龍月(りゅうが)投手が自衛官の父から贈られた「常に『意識』高くあれ」という言葉を胸に、1年目の1軍勝利を目指している。「改めて、プロの舞台でもっと意識を高くして臨む気持ちがわいてきました」。新人合同自主トレの練習を終えた佐藤龍が、表情を引き締めた。

 神奈川県出身。父や兄の影響で野球を始め、小学6年生でジャイアンツジュニア、2022年にはU-15の日本代表に選出された。健大高崎高(群馬)では1年生からエースを務め、2年春の甲子園では5試合、計22イニング無失点で全国制覇に導き、2025年ドラフト3位でオリックスに入団した。

 メッセージは、入寮する1月7日の前夜、父正博さんから手渡された。入寮の荷物の準備を終えた時、「プレゼントがある」と受け取ったA4の用紙には「常に『意識』高くあれ」~心・技・体の充実~」と題された教えが記されていた。

① 心:ハングリー精神を持つ常に挑戦者の「意識」 初心、謙虚さ(プロ野球選手である前に社会人としての挨拶、立ち居振る舞い)、感謝の気持ち(支えてくれる方々、ファンあっての活動)

② 技:プロの「意識」 結果にこだわる、うまくなることを究極まで追求する探究心、向上心、克己心をもって貪欲に、地道に積み重ねていく

③ 体:健康管理・体力向上の「意識」 身体のケア、食への配慮、体を鍛え続ける

 父は海上自衛隊でイージス艦の艦長も務めたことのある幹部自衛官。これまでもアドバイスを受けていたが、「今まではもっと具体的な感じで言ってくれていたんですが、ちょっと大人の言葉でまとめてくれた感じで、やっぱり社会人になるんだなと改めて感じました」と佐藤龍は感謝する。

 ずっと宮城大弥投手に憧れてきた。同じ左腕で身長も173センチと、ほとんど変わらない。「インステップで投げるようになってから、周りの方に『宮城さんに似ている』と言ってもらって。ストレートはもちろんですが、スライダーのキレやコントロールも含めてすべてが目標です」と言い切る。12日の練習時には、自主トレを報道陣に公開した宮城を横目でずっと見ていたそうで、「エースの風格を感じました」という。

 憧れの宮城は、練習に対する取り組みや礼儀正しさなどの「プロ意識」の高さで、チームメートからも一目を置かれる存在。同じ高卒でプロ入りした佐藤龍にとって、目指すべき選手でもある。

〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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