巨人の未来のために「必然的に必要」 大田泰示コーチの使命「とにかく自分の思いを…」

2024年の引退後、アカデミーコーチを経て2軍コーチに就任
次から次へと若手に歩み寄る。今季から巨人の2軍打撃コーチに就任した大田泰示氏は、熱い眼差しで選手を見守り、宮崎キャンプでの日々を送っている。かつて「ポスト松井秀喜」として注目されたスラッガーが、ジャイアンツのグラウンドに帰ってきた。
188センチ、96キロの体格はどこにいてもよく目立つ。バッティングを行う選手をケージ後方からジッと見つめ、打ち終えると一緒に映像などデータを確認。身振り手振りでスイングを指導する。
「強いジャイアンツを作ることもそうですし、阿部監督が近未来につながるジャイアンツを作りたいとおっしゃっていた。その考えを基にファームとしては次世代のスターを作って、未来につなげていくことは必然的に必要なことだと思います」
2024年シーズン限りで16年間にわたる現役生活を終えた。2025年は巨人のアカデミーコーチを務め、今季から指導者としてユニホームに袖を通した。35歳の新米コーチには理想の指導者像は、まだない。
「まだわからないので、とにかく自分の思いをしっかりと伝えていきたいですね。選手が僕のことをどう思おうが、1軍で活躍することが選手にとっては一番いいことなので、その手助けをできればなとは思いますね」
巨人ファンから「全然反応ないですよ(笑)」
神奈川・東海大相模高から2008年のドラフト1位で巨人入り。当時の原辰徳監督の後輩にあたる和製大砲として、松井秀喜のヤンキース移籍後は空き番号となっていた「55」を背負った。
その後は日本ハム、DeNAでのプレーを経て、巨人に帰ってきた。背番号こそ「93」に変わったが、巨人ファンにとっては感慨深い光景でもある。
「いや、全然反応ないですよ」と苦笑いするが、それでいいと思っている。「僕はもうプレーヤーじゃないので、支える側の人間なので、はい。選手に目立ってほしいと思いますし、選手が活躍してほしいことだけしか思っていないので。それだけ頑張ります」。
指導者として走り始めたばかりだ。「わからないことばかりなので、とにかく、こちらもがむしゃらにやれればなと思います」。現役時代のような“フルスイング”の全力指導で、スター候補を1軍に送り込む。
(湯浅大 / Dai Yuasa)