今季初登板後の囲み取材は笑いあふれる9分間に
こんな穏やかな囲み取材は、移籍後初めてじゃないだろうか。ドジャースの山本由伸投手は21日(日本時間22日)、今季初登板となったエンゼルスとのオープン戦では2回途中3安打2失点。降板直後に行われた9分間の取材は、笑いがあふれた。
山本の囲み取材は狭いクラブハウス内で行われた。“第一声”は、デーブ・ロバーツ監督の「うっかり」を暴露するところから始まった。
「最後マウンドを降りる時も、監督に『グッドラック!』と言われましたけど、もう1試合あるので(笑)。はい、しっかり練習して頑張りたいと思います」
試合開始およそ3時間前だった。「今日が最後の登板になる」。ロバーツ監督は侍ジャパン合流前の最終登板であることを強調。当初は米国内で2度登板し、6日後の2月27日に帰国すると言われていただけに、報道陣はビックリ。「日本行きの飛行機を変えないとダメかな」。指揮官からの“新情報”に完全に振り回されていた。
だが、結果的には“誤報”。張本人の山本は“ロバーツ情報”を打ち消した上で、次回登板についても言及。「27日くらいかな。たぶん」と、敵地のジャイアンツ戦であることも明らかにした。ロバーツ監督の情報はガセだった――。クラブハウスには報道陣の笑い声があふれた。
ドジャース番記者も感銘「今は取材の中でも面白いコメントが出てくる」
その後も笑いは絶えなかった。「『負けるという選択肢はない』という名言があった。日本代表で投げないという選択肢はありましたか?」との問いかけに、山本は爆笑。侍ジャパン情報は毎年1月に自主トレを行う高橋宏斗投手(中日)からもらっていることを明かし、「ちょっと偏った情報かもしれませんけど」と、言葉選びで笑いを誘った。
1年目の2024年にワールドシリーズ制覇に貢献し、昨季はワールドシリーズMVPにもなった。2024年よりも2025年、2025年よりも2026年、というように、右腕は年々穏やかになっているように感じる。地元メディア「カリフォルニア・ポスト」のドジャース番、ディラン・ヘルナンデス記者も同じ感想を持ったようだ。
「表情も変わりましたよね。1年目は実績がないから『変なことを言ったらいけない』とか不安はあったんだと思う。でも、今は取材の中でも面白いコメントが出てくる。余裕が出てきたというか……。自信があふれているように見えます」
今季初登板は最速94.9マイル(約152.7キロ)。カーブ、スプリット、ツーシームなどの各球種にも威力があった。もちろんワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へは、順調に仕上がっている。
「全体的に1日1日すごく状態が綺麗にステップアップしている感じがする。ここからどんどん強度が上がってくる。加速してやっていきたい」。今年もやってくれそうだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)