大谷がアリゾナキャンプを打ち上げ、侍ジャパン合流へ一両日中に帰国する
充実感がにじみ出ていた。ドジャースの大谷翔平投手は22日(日本時間23日)、アリゾナ州グレンデールで行っていたスプリングトレーニングを打ち上げた。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する野球日本代表「侍ジャパン」に合流するため、日本へ向けて一両日中に出発する。
「普通のオフシーズンを過ごせたというのが一番じゃないかなと思う。ここまでスムーズに大きな怪我なく来ているのが、自分にとっては十分な収穫かなと思います」
2023年9月に右肘手術を受け、2024年11月には亜脱臼した左肩の手術を受けた。オフにまともなトレーニングを積めたのは実に3年ぶりだった。一目見ただけでも分厚くなった胸板、丸太のような上腕二頭筋……。炭水化物抜き、糖質もカットする食事を取り入れ、ストレングス&コンディショニングコーチを務めるトラヴィス・スミス氏が「体はデカくなっているし、たぶんスリムにもなっている」という驚異の肉体作りに成功した。
「ラスト2年くらいは手術があって、なかなかリハビリメインのオフシーズンだった。あまり自分の能力値を上げるような練習はできなかった。そういう意味では通常通りのオフシーズンを過ごす中で、しっかりとトレーニングできたのが良かったかなと思います」
2024年の54本塁打&59盗塁も、2年ぶり投手復帰した昨季の自己最多55本塁打も、言ってしまえば、十分な準備をできていなかったということか。
「55本しか打ってない。サイ・ヤング賞も獲ってない。20勝もしていない」
周囲の期待は高まる。この日、2023年WBCで侍ジャパンを世界一に導いた前監督の栗山英樹氏(日本ハムCBO)がキャンプ地を訪問。大谷に期待する投打の成績について「55本しか打ってない。サイ・ヤング賞も獲ってない。20勝もしていない。以上!」。ここまでのキャリアハイは投手が2022年の15勝&防御率2.33。打者としては、本塁打数なら昨季記録した55本だ。恩師の期待はとてつもなく高い。
「『大谷翔平の基準値』は、僕は(別に)あると思っている。最大限に発揮されているかと言えば、まだまだだと。それを『すごいですね、大谷さん』と言うのは、ちょっと失礼かなと思っているので。まだできるし、もっとみんなを驚かせることができる」
ずっと見続けてきた恩師だからこそ言葉に力が入る。「一つの基準として『楽しそうにしているかどうか』っていうのは、すごく大きな要素だと思って見ていました。非常に楽しそうに野球をやれているので、順調なんだなと。すごくホッとするというか安心するというか、いい形だなと思いました」と充実の表情を見せた。
まずは3月のWBCへ。その後は162試合の長いレギュラーシーズンが待っている。
「投打ともに量を確保できれば、ある程度の数字は残るのではないかなと思うんですけど。ただ、一番チームとして見ているのはポストシーズンだと思うので、そこまで全員が健康で迎えられるというのが一番やるべきことかなと思います」
充実のオフを過ごし、一段とゴツくなった大谷を見れば、もはやキャリアハイ更新は当然。とんでもないシーズンを期待してしまう。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)