報復死球を受けた大谷翔平の“行動”が忘れられない “大谷キラー”の韓国代表右腕が示す最大の敬意

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    上野明洸 2026.03.06
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3日のオリックス戦で3回無失点の好投を見せたデーン・ダニング【写真:加治屋友輝】3日のオリックス戦で3回無失点の好投を見せたデーン・ダニング【写真:加治屋友輝】

韓国代表に選ばれたダニング、2023年にはMLBで12勝

 第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するデーン・ダニング投手は韓国代表のユニホームに袖を通した。「対戦したい選手」として名前を挙げたのが、メジャーで何度も対戦した日本の大谷翔平投手だ。過去の対戦成績では打率.190と抑え込んでいる右腕は、初めて訪れた日本の地で大谷への敬意を口にした。

 31歳のダニングは、2020年にメジャーデビューし、レンジャーズ時代の2023年には35試合(26先発)で12勝7敗、防御率3.70を記録。母親が韓国系のためWBCの出場資格を満たし、代表のユニホームに袖を通した。

「とても興奮している。韓国代表として過ごしていてすごい楽しい。チーム韓国の代表としてプレーできることは名誉で、光栄なことだよ」

 3日のオリックスとの強化試合では3回無失点と好投を見せ、本戦に臨む。対戦を楽しみにする選手は、「典型的な回答になってしまうけどオオタニかな」と語る。

2025年6月19日(日本時間20日)の試合で死球を受け、ドジャースベンチを制する大谷翔平【写真:ロイター】2025年6月19日(日本時間20日)の試合で死球を受け、ドジャースベンチを制する大谷翔平【写真:ロイター】

大谷翔平は「周りにいたらいいなと思うような選手なんだよ」

 ダニングはレンジャーズでプレーしていたこともあり、同地区エンゼルスに所属した大谷との対戦も多い。30打席対戦して21打数4安打、5奪三振。打率.190と、過去の対戦では好相性となっている。

「彼は世代を代表するような才能の持ち主。エリートレベルで投打の活躍が出来ることは、私が今まで最も印象的に残っていることの1つだ。同時に彼は『とても楽しませる』ことができる。周りにいる人を楽しませ、ヤジを飛ばすこともしないよね」

 敵ながら、大谷の驚異的な活躍には驚かされるばかり。中でもダニングは大谷の行動に感銘を受けていた。印象に残るのは、昨年6月に大谷がパドレス戦で報復死球を受けた際、ベンチから飛び出そうとするドジャースナインを制した場面だ。

「彼は全員に『大丈夫だ。落ち着け』みたいなことを言っていたよね。そういうちょっとした振る舞いだね。彼は、野球をみんなが楽しめるようにしたいんだ。そして、彼は大活躍をする。誰であろうが、彼は周りにいたらいいなと思うような選手なんだよ」

 2024年以来となる再戦を前に、ダニングは「楽しい対決になるだろうね」と静かに期待を込める。マウンドに立てば一切の妥協はない。それでも、国境やユニホームの垣根を越え、一人の人間としてリスペクトを送らずにはいられない。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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