WBC決勝Rで待つ各国の強豪 侍Jの難敵…各国主力をパ・リーグ型で読み解く強敵の実像

ドミニカ代表のフアン・ソト【写真:ロイター】
ドミニカ代表のフアン・ソト【写真:ロイター】

侍ジャパンの前に立ちはだかる強豪4か国の主力

 連日熱戦が続くワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は13日(日本時間14日)から一発勝負のトーナメントが始まる。侍ジャパンは準々決勝以降、ベネズエラ、プエルトリコ、ドミニカ共和国といった強豪国と対戦する可能性がある。本稿では主要4チームの警戒すべき選手を取り上げ、タイプが似ているパ・リーグ選手に当てはめながら紹介する。データはメジャー公式データサイト「Baseball Savant」を参照している。

 ベネズエラ代表でまず注目したいのがルイス・アラエス内野手だ。2022年から3年連続で首位打者を獲得した実績を持ち、昨季のコンタクト率は94.7%。卓越したバットコントロールを誇る安打製造機だ。メジャーのボールゾーン打率は平均.150前後だが、アラエスは2023年以降の3年間で打率.307という驚異的な数字を残している。どんなボールも空振りせずにはじき返す打撃スタイルは、パ・リーグで例えればオリックスの西川龍馬外野手に近いタイプであり、日本投手陣にとっても厄介な存在となる。

 さらにベネズエラ代表にはオリックスのアンドレス・マチャド投手も選出されている。来日後2シーズンで計51セーブを記録し、オリックスの守護神として信頼を集めてきた剛腕だ。侍ジャパンと対戦すれば、難敵として日本打線の前に立ちはだかる可能性がある。

パ・リーグ型で見る各国スターの脅威

 ドミニカ共和国打線をけん引するのがフアン・ソト外野手。2年連続40本塁打の長打力に加え、ボール球に手を出さない卓越した選球眼を持つ。近年は出塁能力、長打力ともにメジャー屈指の評価を得ている。足は決して速いタイプではないが、走塁技術を磨いた昨季は38盗塁を記録した。パ・リーグの選手に例えるなら「盗塁もできる近藤健介外野手」といえる存在であり、相手バッテリーにとって勝負を避ける選択肢も簡単ではない。

 ソト対策としては高低を使った配球が重要となる。直近3シーズンでは低めの球に対して打率.203、長打率.346と成績が落ちている。侍ジャパンにはフォークなど落ちる球を武器とする投手が多く、低めを丁寧に攻めることが攻略の鍵となる。

 メキシコ代表ではジョナサン・アランダ内野手に注目である。昨季は対右投手打率.329を記録し、メジャー屈指の強打者アーロン・ジャッジ外野手やア・リーグ新人王のコルトン・カウザー外野手と並ぶ数字を残した。右腕に強い左打者であり、パ・リーグで例えれば「左打者になったタイラー・ネビン内野手」のようなタイプだ。侍ジャパンは右投手が主力であるため、スタメン起用の可能性は高い。一方で左投手には打率.274、長打率.345にとどまり、宮城大弥投手や菊池雄星投手といった左腕の起用が有効となる。

 また、メキシコ代表にはソフトバンク育成のアレクサンダー・アルメンタ投手も選出された。23日に行われた侍ジャパンとの練習試合では最速155キロを計測し、2回無失点と好投。母国を背負う大舞台でも存在感を示すか注目される。

 米国代表からはメイソン・ミラー投手を紹介する。平均球速162.9キロのフォーシームと鋭いスライダーのほぼ2球種で打者を圧倒する剛腕リリーバーだ。昨季は61回2/3で104奪三振を記録し、9月には全球スライダーで3者連続3球三振の「イマキュレート・イニング」を達成した。パ・リーグの投手に例えるなら「リリーフになった今井達也投手」のような存在である。米国がリードした展開で終盤を迎えれば、クローザーとして登板する可能性が高い。

 もっともミラーにも弱点はある。与四球が比較的多い点である。侍ジャパン打線はボール球を見極めて出塁し、攻略の糸口を見いだしたい。

 今回紹介したチーム以外にも強豪は多い。メジャー通算109勝のイタリア代表アーロン・ノラ投手や、2013年から10年連続ゴールドグラブ賞を受賞したプエルトリコ代表のノーラン・アレナド内野手など実力者はそろっている。スター同士の真剣勝負が続く中、侍ジャパンが17日(同18日)に歓喜の輪を作る瞬間を見届けたい。

※文章、表中の数字はすべて2025年シーズン終了時点

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY