失意のはずが…即座に握手 米国主砲の気高き振る舞い、明かした「個人の問題じゃない」

8回に同点2ラン…「信じられない瞬間だった」
■ベネズエラ 3ー2 米国(日本時間18日・マイアミ)
第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝が17日(日本時間18日)、米フロリダ州のローンデポ・パークで行われ、米国代表はベネズエラ代表に2-3で敗れた。8回に同点2ランを放ったブライス・ハーパー内野手が試合後に取材に応じ、心境を告白。そして話題を呼ぶ“握手”に込めた思いを語った。
ハーパーは2点リードされた8回、2死一塁の場面でアンドレス・マチャド投手からセンター最深部に豪快な一発を放った。場内は熱狂。直後の9回に勝ち越しを許し、2度目の頂点とはならなかった。悲しむナインのなか、ハーパーは一人、歓喜のベネズエラナインに歩み寄り、握手を交わしていった場面があった。
MVP2回の偉才は同点弾を振り返り、「信じられない瞬間だった。ああいうチャンスの場面は好きだ。あそこで同点に追いついて、勝つチャンスは十分にあると思った」と語った。そして記者からなぜ握手をしにいったのかと問われると、「あの瞬間、なんていうか、(WBCが)オリンピックや他の大会と同じだと思うんだ。彼らのことを心から祝福したいと思った」と明かした。
「間違いなく、試合に勝ちたい。僕は勝つため、優勝するため、金メダルを獲るためにプレーしている。でもあの瞬間、それは僕個人の問題じゃない。僕たちのスポーツ(野球)全体のことなんだ」とハーパー。「試合後の気分はもちろん最悪だ。負けたくなんてないからね。でも僕の中の競争心として、試合に勝つために何が必要か、彼らがどれだけのことをしたかは理解している。彼らは素晴らしいトーナメントを戦い抜いた。だからただ『おめでとう、君たちが世界で一番だ』と伝えたかった」と思いを口にした。
無念の準優勝で終わったWBC。ハーパーが見据えのは2028年のロス五輪だ。もちろん代表メンバーがまだ決まっていないが、「(再会することを)願っているよ。本当に、心からそう願っている」との言葉を残した。