打率.125も…大谷翔平が不振ではないワケ 実は3部門で“最高評価”、覚醒は時間の問題か

「xSLG」「バレル率」「ハードヒット率」で最高評価
打率.125でも心配はいらない――ドジャース・大谷翔平投手は開幕3試合で8打数1安打、0本塁打、0打点、0盗塁と、数字だけ見れば物足りないスタートとなっている。3年連続4度のMVPを誇るスーパースターとしては、確かに低調な出だしだ。だが、“中身”を見れば悲観する必要はない。
26日(日本時間27日)の開幕戦では初打席で右前打を放ったものの、その後は左飛、中飛、三振、二ゴロ、二ゴロ、併殺打、一ゴロと凡退が並んだ。この結果だけを見れば「不振」と受け取られても不思議ではない。
しかし実際には4四球、1死球を選び、出塁率は.462。これはチームトップの数字で、1番打者としての役割はしっかり果たしている。さらに注目すべきは、打球の質だ。
MLB公式の分析サイト「ベースボール・サバント」によると、大谷は「xSLG(期待長打率)」「バレル率」「ハードヒット率」で最高評価。「xwOBA(期待加重出塁率)」もリーグ上位1%という極めて高い数値を記録している。
この「xwOBA」とは、打球速度や打球角度などから“どれだけ価値のある打撃をしているか”を示す指標で、簡単に言えば「内容の良さ」を数値化したものだ。大谷のxwOBAは.439。これは、54本塁打&59盗塁を達成した2024年(.444)や、55本塁打を放った2025年(.425)とほぼ同水準。つまり、結果こそ出ていないものの、打撃内容はキャリア通り、あるいはそれ以上とも言えるレベルにある。
ダイヤモンドバックスとの開幕カードを終え、デーブ・ロバーツ監督も「ショウヘイは問題ない。四球を選べているし、長打はそのうち出る」と語った。数字と実際の打席内容の両面から、状態の良さを感じ取っているのだろう。
現在の低打率は、打球角度(平均3.5度)が一時的に低くなっていることが一因だ。強い打球が安打になりにくい角度で飛んでいる。それでも、この打球の質を維持できれば、角度がわずかに上がるだけで結果は一気に変わる。量産体制に入るのは時間の問題と言える。
結果ではなく内容を見るべき段階――。大谷翔平は、すでに“復調のサイン”を示している。
(新井裕貴 / Yuki Arai)