自己最悪6失点…佐々木朗希が拭きれない再調整の可能性 ロバーツ監督は“及第点”も現場で囁かれる“Xデー”

日米を通じて自己ワースト6失点を喫したドジャースの佐々木朗希【写真:黒澤崇】日米を通じて自己ワースト6失点を喫したドジャースの佐々木朗希【写真:黒澤崇】

結果より内容を重視?「全体としては良くやってくれた」

 意外にも高評価だった。ドジャース・佐々木朗希投手は5日(日本時間6日)、敵地でのナショナルズ戦に先発し、日米を通じて自己ワースト6失点。流石にデーブ・ロバーツ監督は厳しい口調で評価するかと思ったが……。“タラレバ”を使っての合格判定だった。

「5回まで投げてくれたことは大きかった。失点したシーンも、もし打球がベースに当たっていなければ回が終わっていた可能性もある。結果は別にして、全体としては良い投球だったと思う。(4回2死一、二塁で)ウッドに打たれた2ストライクからの1球だけは悔やまれるが、全体としては良くやってくれた」

 佐々木を称える指揮官の表情はというと……。やはり言葉とは裏腹に晴れなかった。

 初回、2回とゼロで切り抜けたが、2巡目に入った3回以降は苦戦した。3回2死一塁からガルシアJr.に一時逆転2ランを浴びると、4回2死二塁ではルイーズの打球が一塁ベースに当たる不運な内野安打で3失点目。さらに、ウッドの3ランにつながった。

 当の佐々木は、苦しい投球だったと振り返った。

「1巡目にスライダー系で早めに打ち取れたり、スライダー系(の配球)が多かった。後半で真っ直ぐとフォークを中心に決めきれなかった。2巡目にちょっと手詰まりだったのかなと思います」

 剛速球と落差のあるフォークが勝負球。だが、98.7マイル(約158.8キロ)と今ひとつ走らず、スプリットも思うように機能しなかった。チームは最大5点差をひっくり返して3連勝を飾ったものの、5回90球を投げて5奪三振3四球、5安打6失点と課題を残す投球となった。

開幕2登板で0勝1敗、防御率7.00と苦しんでいる開幕2登板で0勝1敗、防御率7.00と苦しんでいる

「試合に勝ったことは、チームとして素晴らしいことなので、自分ができることはイニングを投げることと、失点を少なく、チームに勝つチャンスを与え続けるというか、そういうことだと思う。自分の仕事をしっかりして、チームは調子いいと思うので、そこは頼りながら、自分のできることをやっていきたいと思っています」

ドジャースの現場で注目が集まっている4月26日の本拠地・カブス戦

 

 1年目の昨季、ポストシーズンでは台所事情に苦しむブルペン陣の救世主としてフル回転。救援投手としてワールドシリーズ制覇に貢献した。だが、求める居場所はブルペンではない。今季は先発ローテーションで再起を図るシーズンだ。

 オープン戦は防御率15.58。8回2/3を投げて12三振を奪う一方、17四死球とコントロールが安定しなかった。それでも、開幕1週間以上前に、ロバーツ監督は「キャンプの成績だけで全てを判断することはない」と開幕ローテーション入りを断言。ここまで開幕2登板で0勝1敗、防御率7.00。8回1/3を投げて8奪三振、5四球と投球内容は少し改善されたが、それでも納得できるものではないだろう。

 メジャー挑戦時に全球団が獲得調査に乗り出したとされる日本球界最高の素材だ。カリフォルニア・ポストのディラン・ヘルナンデス記者が「今後やってくる日本人スター選手たちのドジャースへの印象を左右する」というように、球団の扱い方は多くの視線を一身に受ける。だが、常勝が宿命づけられるドジャースだ。このまま鳴かず飛ばずでは、そのうち見切りが付けられるだろう。

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 佐々木は先発枠を剥奪され、再調整にはならないのか? ドジャースの現場では“ある日”に注目が集まっている。4月25日(同26日)の本拠地・カブス戦。佐々木のボブルヘッドが来場者に配布される試合だ。

 開幕前に本拠地は「ユニクロフィールド・アット・ドジャースタジアム」に改名されるなど、ドジャースと日本企業の結びつきは強い。佐々木のボブルヘッドも「東京エレクトロン」が提供。主人公になるべき佐々木が先発ローテーションを外れることになれば、球団としても格好がつかないだろう。

 このまま中5日の調整が続けば、4月25日までは3登板が見込まれる。嫌な噂話を吹き飛ばす快投が期待される。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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