先発の役目果たせぬ佐々木朗希の現在地 制球難や癖バレと課題山積も「自分が苦しいときに助けてくれる引き出しになる」

レンジャーズ戦に先発したドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】レンジャーズ戦に先発したドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】

レンジャーズ戦は4回94球5安打2失点、5四球と制球が乱れた

 吹っ切れたように見えた。ドジャース・佐々木朗希投手だ。12日(日本時間13日)の本拠地・レンジャーズ戦。初回無死一、二塁、フルカウントだった。ど真ん中の97.3マイル(約156.6キロ)で通算225発のシーガーのバットを空を切らせた。

 この投球で何かを得たのか、続くバーガー、ピーダーソンにもストライク先行。3者連続の空振り三振でピンチを脱した。本拠地のファンは大盛り上がりだった。そうだよ、それでいいんだよ――。マスクを被るラッシングから肩を叩かれ、自軍ベンチへ戻った。

 だが、長くは続かなかった。先頭・ジャンセンへの四球から始まった2回1死二、三塁のピンチは脱したものの、3回は先頭・カーターに97.1マイル(約156.3キロ)を捉えられて同点ソロ。安打、暴投、四球の独り相撲からスミスに勝ち越し打を献上した。

 3回だけで32球。4回2失点も、94球5安打5四球では当然、勝ち星はついてこない。試合後の囲み取材では、反省ばかりが口をついた。

ドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】ドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】

「技術的に、シンプルに上手くいっていないだけだと思う。そこは単なる実力不足でしかないと思っている。ただ、修正していくしかないと思うので、そこはしっかり向き合ってやっていければ」

「先発になって、自分の納得いくボールを投げ続けることができていない。今起きている結果も、なんとなく計算できてしまうところもある。まずは自分のパフォーマンス、高いパフォーマンスを出すことが大事なんじゃないかなと思います」

 新たな課題も出てきた。

 投球フォームの癖だ。レンジャーズは走者を二塁に置いた場面で、二塁走者が小刻みにジャンプしたり、逆に何もしなかったり。佐々木の球種を打者へ伝えていたように見える動きだった。この日の決勝打は、3回2死一、二塁からだった。

「自分の中では修正はしているので。ただ、試合中もセカンド、ショートからイニング間にアドバイスをもらったり、『さっきのはよかった』『まだこうなっている』とか教えてもらいながらやっていた。試合によって変わっていくとは思うので、修正していきたいです」

次回は20日のロッキーズ戦か「技術的なことを向き合ってやっていくことが大事」

 今季2敗目。周囲の評価は様々だ。3回2死満塁では“朗希コール”がスタンドで起きるなど、温かい視線を送るファンもいたが、日頃から常勝軍団をカバーする米メディアは容赦ない。「4回94球。いい加減にしろよ」「もうマイナーで調整させた方がいいだろ」と、とにかく辛辣だった。気になる今後だが、チーム編成を統括するアンドリュー・フリードマン編成本部長の意思は固い。

ドジャース幹部2人を直撃…佐々木朗希の配置転換、マイナー降格の考えは? 感じた球団との“関係性”

「我々はロウキを先発投手として見ている。メジャーでトップクラスの先発投手になれる能力を持っている。(マイナー再調整も)現時点ではない。メジャーでチームの勝利に貢献できると感じている」

 リリーフへの配置転換、マイナー再調整は考えていない。あくまでメジャーの先発投手として一本立ちさせる方針のようだ。

 次回登板は1週間後、19日(同20日)の敵地・ロッキーズ戦が見込まれる。ここまでの3登板は4回、5回、4回。先発投手の役目を十分に果たしているとは言えない。

「イニングがそこまで食えていないので、なるべく中継ぎに負担をかけないように少ない失点で長いイニングを投げることが結果としてはそこが目標です」

「今の課題はこれから先、自分が苦しいときに助けてくれる引き出しになると思う。ここはしっかり気持ちとかそういう他の要因で片付けることは簡単なんですけど、そこの技術的なことを向き合ってやっていくことが大事なんじゃないかなと思います」

 左足を振り上げた時の美しいフォーム。ど真ん中の速球で好打者シーガーを空振り三振に仕留めるなど素材は超一級品だ。2年目のブレークへ、化けるきっかけが欲しい。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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