阪神戦力外…元ドラ1の揺れた思い 2軍球団で現役続行、6時間弱バス移動も“楽しむ”日々

オイシックス新潟の渡邉諒【写真:町田利衣】
オイシックス新潟の渡邉諒【写真:町田利衣】

渡邉諒は「まだやれるという思いが強かった」とオイシックス入り

 昨季限りで阪神を戦力外となった渡邉諒内野手は、オイシックス新潟で新たなスタートを切った。「実際、辞めるか続けるかすごく悩んだんですよね」と一度はユニホームを脱ぐことも選択肢にあったというが、「まだやれるという思いが強かったので」と現役続行を決断。関東遠征の際には6時間弱のバス移動など環境は過酷だが、30歳はひたむきに野球を楽しんでいる。

 心は揺れていた。阪神を戦力外となった昨オフ、たくさんの人に相談しても、周囲の声は割れていた。

「やれるうちはやったほうがいいという声もあったし、新しい道を選んだほうがいいんじゃないっていう人もいて、半々だったので……」。迷っていたため、トライアウトを受けることもなかった。しかし最後に渡邉を突き動かしたのは「やっぱり野球をやりたい」という気持ち。日本ハム時代の先輩でもある武田勝監督や、阪神時代にともにプレーした高山俊外野手らも所属する新潟入りを決めた。

 3シーズンを過ごした阪神を戦力外となったことは「監督が変わって新たなチームをつくるところで、アピールできなかったので。結果が出ていなかったし、覚悟はしていました」と受け止めている。

武田勝監督は期待「本来の打撃、自分らしさを取り戻してくれれば」

 気持ち新たに挑む今季だが、ここまでファームリーグ17試合で打率.207、1本塁打、9打点。「まだ思ったように結果が出ていない」と話すように、本調子とはいえない。しかし持ち味の打撃が今後を左右するのは明白。武田監督も「今は大事に当てにいっているというか、来た球に合わせている。本来のバッティング、自分らしさを取り戻してくれれば」と豪快な姿に期待した。

 2013年ドラフト1位で日本ハムに入団し、2019年からは2年連続で100試合以上に出場した。2022年オフにトレードで阪神へ。2024年は67試合ながら打率.260をマークしたが、昨季はわずか22試合で同.158に終わった。

 酸いも甘いも味わってきた。だから自らの立ち位置は冷静に見えている。「まあ正直難しいですよね。実際に、ここから(NPBに)戻るっていうのは。だからまずはそこ(7月までのNPB復帰)が一番ですけど、怪我をせず野球をやっていければ。あとはこっちでやりながら新しい何かを見つけるっていうのもあるし」。

 30日には31歳になる。「若い子たちに囲まれて、馴染むのも早かったですし、まあ楽しくやれていますよ」と笑った渡邉諒。自身3球団目で、納得がいくまでバットを振る。

(町田利衣 / Rie Machida)

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