巨人スカウト驚愕「プロでも活躍」 関大左腕の秘める資質…4球団競合ドラ1より“上”?

全日本大学野球選手権1回戦で8回3安打10奪三振無失点の快投
桁違いの剛球左腕が全国デビューを果たした。第75回全日本大学野球選手権記念大会が8日に開幕。関大は1回戦で北海学園大に1-0で競り勝った。今秋ドラフト1位候補に挙がる米沢友翔(ゆうと)投手は、8回3安打10奪三振無失点の快投。伸び上がるようなストレートに、ネット裏に集結したプロのスカウト陣も、相手打者も感嘆の声を上げた。
「初めての東京ドームのマウンドで緊張しましたが、その緊張をうまく力に変えることができたと思います」。米沢はあくまで淡々と、自分の投球を振り返った。
北海学園大の打者のバットは、米沢のストレートに空を切るばかりだった。5回先頭に中前打を許すまでノーヒットに抑え、この回に2死三塁のピンチを背負ったが、4球連続ストレートで空振り三振に斬って取り、力で乗り越えた。北海学園大の3番を打ち、北海道きってのスラッガーといわれる井樫太希内野手(4年)も3打席3三振に倒れ、「北海道では見たことのない真っすぐでした。速さ以上に精度が印象的で、“伸び上がる”という表現が合うと思います」と脱帽するしかなかった。
米沢は昨年まで肩や肘の故障に苦しんでいたが、冬に急成長し、今春の関西学生リーグでは4勝1敗、防御率1.31の好成績を挙げMVPに輝いた。最高球速も5~6キロアップし149キロ。本人は「故障で投げられない時にも、自分自身と戦わなければ強くなれないと思い、トレーニングに取り組んできました。怪我のお陰で成長できたと思います」と振り返る。
巨人の岸敬祐スカウトは「今春の急成長には僕だけでなく、全てのスカウトが驚いたのではないでしょうか。空振りを取れるストレートは、プロでも活躍できるレベルだと思います。ツーシーム、スライダーなど変化球の精度も上がりました。まだまだ余力がありそうで、伸びしろを感じさせるところも魅力です」と高く評価している。
「自分もドラフト1位で指名していただけるように結果を残したい」
米沢自身は、関大の2学年先輩で、一昨年のドラフト会議で5球団の1位指名が重複し、中日に入団した金丸夢斗投手の背中を追いかけてきた。小田洋一監督は「ベンチから見ていると、信頼度は金丸と変わりません。米沢の場合はまだ体力的に線が細いところがあるので、2~3年後には金丸より上に行く可能性があると思います」と称賛を惜しまない。
「金丸さんは尊敬できる先輩で、自分もプロに行きたいと思うきっかけになった1人です。追いつきたい気持ちもあります。自分もドラフトで1位指名していただけるように、もっと結果を残して頑張りたいです」と米沢は言う。
金丸もプロ2年目の今春、侍ジャパンに選出されWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場するなど、順調に成長している。早くもそれを超えるかもしれない人材が、同じ関大で台頭しているのだ。