指名漏れから3年…“広陵のボンズ”の現在地 全国で味わった打率1割、NPBスカウト指摘の課題

大商大・真鍋慧【写真:加治屋友輝】
大商大・真鍋慧【写真:加治屋友輝】

来秋のドラフト上位候補、大商大・真鍋慧は悔しい選手権に

 悔しい3年春の幕切れとなった。第75回全日本大学野球選手権記念大会の準々決勝が11日、神宮球場で行われた。第1試合に臨んだ大商大(関西六大学連盟)は、東北福祉大(仙台六大学野球連盟)に2-9で8回コールド負けを喫した。「4番・中堅」でスタメン出場した真鍋慧外野手(3年)は、3打数0安打と沈黙。5回1死一、三塁の好機で打席に立つも一ゴロに倒れて1打点に終わり、「課題はたくさんある。もう秋のリーグ戦まで時間がないので、1個ずつ潰していこうと思ってます」と悔しさをにじませた。

 190センチ、98キロと恵まれた体格を誇る左の強打者だ。広陵高時代には高校通算62本塁打を記録し、“広陵のボンズ”の異名で鳴らした。

 当時はプロ志望届を提出するも、まさかの指名漏れを経験。大商大進学後は持ち味の打撃に磨きをかけ、今春のリーグ戦では11試合で打率.472、3本塁打と打棒を爆発させて満を持して全国の舞台へ乗り込んだが、厳しい現実と直面した。

 聖地・神宮では出場3試合でわずか1安打、1打点、打率.100。本領を発揮できぬまま大会を去ることになり、「低めの変化球に引っかかって、内野ゴロを打たされる場面が多かった。目付けだったり、正確性をもっと高めていきたい」。厳しい表情で振り返った。

高校時代に担当していた中日・野本圭スカウト「今後は確実性が求められてくる」

 ネット裏で見守ったNPBスカウト陣は、大砲の今後の伸び代に期待を寄せる。高校時代に真鍋を担当していた中日・野本圭スカウト(中国、四国地区担当)はこう分析する。

「高校時代から素材としてのポテンシャルがめちゃくちゃ高かったので、プロもすごく評価していた選手。ただ、大学生になると『確実性(コンタクト率)』が求められてくる。長打を打てる確実性ですね。単打を狙うというよりは長距離打者として、ヒットの延長で長打が打てる。それが彼の持ち味ですし、そこを高めていって欲しい」

 今年からは中堅に本格的に挑戦している。同スカウトは「色々なポジションを守れた方がいい。高校時代もサードの練習をしていたみたいですしね。最終的にはファーストに落ち着くんじゃないかなとは思う」と見解を示した。

 まだ3年生。来秋に控えるドラフト会議、プロ入りに向けて、もう一段階のレベルアップを誓う真鍋。「自分の魅力は長打力だと思うので、一振りで仕留められるように。小さくならずに、しっかり今までやってきたことを続けてやるだけです」。鍛錬の夏を越え、秋にリベンジを果たすべく、注目のスラッガーは前を向いた。

(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)

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