引退の陽岱鋼が「一番印象に残っています」 数々の功績も…忘れぬ景色と感じていた“使命”

引退会見を行ったオイシックス新潟・陽岱鋼【写真:加治屋友輝】
引退会見を行ったオイシックス新潟・陽岱鋼【写真:加治屋友輝】

今季限りで引退する陽岱鋼が引退会見を行った

 日本ハム、巨人でもプレーしたオイシックス新潟の陽岱鋼外野手が1日、新潟市内のホテルで引退会見を行った。プロ21年間で日本一も経験し、盗塁王や4度のゴールデン・グラブ賞など輝かしい功績を残してきた39歳だが、強烈な印象に残っているのは“原点”の景色だった。

 福岡第一高から2005年高校生ドラフト1巡目で入団した日本ハムで、実に11年ものときを過ごした。「プロ野球という世界を教えてくれたのは北海道日本ハムファイターズ。いろいろなことを教えてもらいました」と感謝する。とにかく野球漬けだった日々。陽岱鋼の礎が築かれた。

「毎日、朝から夜まで野球。練習して試合をしてご飯食べて寝る。それが何年も続いて、そんな2軍生活が一番印象に残っています」

 2軍施設のあった千葉県・鎌ケ谷で基礎体力、野球の技術、すべてを向上するために汗にまみれた。先が見えない日も、指導者、先輩、後輩たちに支えられながら、白球を追いかけた。「練習は嘘をつかない。この年になって野球ができたのは、福良(淳一)さん(現オリックスGM)の教え、厳しさも優しさも、愛情ある練習、言葉をいただいたから。感謝しています」と若き日を思い出すかのように感慨に浸った。

 タオルをしのばせて挑んだ引退会見。涙をこらえながら進んでいたが、質疑応答の最後、鎌ケ谷で若手時代に切磋琢磨した今浪隆博さん(現オイシックス新潟2026アンバサダー)から質問を受けると、ついに涙腺が崩壊した。

「1年で終わる選手もいるし、10年で終わる選手もいる。一緒に戦ってきた仲間が去っていくのを見てきて、つらいなって。どこかで彼らのために活躍しないといけないという使命感を自分の中で勝手に持っていました。辞めていった先輩、後輩たちが『ダイさんまだ野球をやっているんだ』って思ってもらえたら力にもなりますし、つらい生活もしてきましたけど、いろいろな人に支えられて『やってやる』という気持ちはすごく持っていました」

 会見にサプライズ登場した日本ハムの稲葉篤紀2軍監督が「岱鋼が残してきたものは、野球界や野球ファンにとっても大きなもの」と話したように、強い信念で生き抜いてきた21年間のプロ野球人生だった。

(町田利衣 / Rie Machida)

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