智弁和歌山、5年ぶり全国制覇 8回に逆転2ラン被弾も…“魔曲”で再逆転、健大高崎との死闘

優勝した智弁和歌山ナイン【写真:加治屋友輝】
優勝した智弁和歌山ナイン【写真:加治屋友輝】

8回にエース和気が2ラン被弾…その裏にスクイズ成功

 第108回全国高校野球選手権大会は22日、甲子園球場で決勝が行われ、智弁和歌山は健大高崎(群馬)に4-3で逆転勝利を飾った。2021年以来5年ぶり4度目(選抜大会を含めると春夏通算5度目)の優勝を果たした。

 先発は、エースの和気匠太投手(3年)ではなく、2年生で背番号「18」の長井心海投手が務めた。長井は今夏、和歌山県大会の耐久との決勝でも先発し、7回2失点(自責点0)の好投で甲子園出場に貢献していた。

 打っては2回、健大高崎のエース・石垣聡志投手(2年)を攻め、1死走者なしから7番・川原一将内野手(3年)がセンターの右へ二塁打を放ち出塁。続く山下晃平外野手(3年)の右中間を破る適時三塁打で先制した。さらに1番・長友悠成外野手(2年)も右越え適時二塁打で続き、加点した。

 長井は5回、先頭に二塁打を許すと、1死から狩野蓮義外野手(1年)に適時二塁打を浴びて失点。それでも最少失点にまとめてこの回限りで降板した。6回からは満を持してエースがマウンドへ。しかし8回、悪夢が待っていた。先頭の狩野にヒットを打たれると、1死二塁から主将・石田雄星外野手(3年)に右翼ポール際へ逆転の2ランを被弾。満員札止めの4万4700人の観客からはどよめきが起きた。

 しかし、ドラマが待っていた。直後の攻撃、智弁和歌山は先頭が死球で出塁すると、同校の名物であり“魔曲”として知られる「ジョックロック」が鳴り響いた。後続はバントが成功しなかったがポテンヒットで繋いだ。犠打で1死二、三塁とし、川原一将内野手のスクイズで同点に。その後、健大高崎のバッテリーミスで勝ち越しに成功した。

 9回の相手の攻撃を凌ぎ、智弁和歌山が全国制覇を果たした。ナインはマウンドで歓喜の輪を作った。対して健大高崎ナインの目からは涙がこぼれた。

 中谷仁監督は選手時代、智弁和歌山の主将・捕手を務めた1997年の夏に全国制覇。同年のドラフト会議で阪神からドラフト1位指名を受けて入団し、楽天、巨人でも捕手としてプレーした。2018年から恩師の高嶋仁前監督から監督の座を引き継ぎ、2021年に監督としても全国の頂点に立っていた。

(Full-Count編集部)

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