なぜマイアミでロッテ17番ユニ? 佐々木朗希が異国でも愛される理由…“一目惚れ”の米国人に起きた奇跡
異国でも愛されるドジャース・佐々木朗希【写真:黒澤崇】マイアミ在住のオスカー・トールドーヤさんは佐々木朗希のロッテ時代から大ファン
地区優勝が間近に迫り、マイアミのローンデポ・パークには多くのドジャースファンが詰めかけていた。開門直後の熱気あふれるフィールド。練習を見学していたファンの中に、一際異彩を放つ人物が立っていた。大谷翔平、山本由伸といったスーパースターのドジャースユニホームがひしめく中で、そのファンが身にまとっていたのは黒地に「M」のロゴが映えるロッテのビジターユニホーム。背中には背番号17。佐々木朗希投手のユニホームだった。
日本のプロ野球界では、敵地であっても熱狂的な応援を送ることで「どこにでも行くロッテファン」と言われるが、まさか太平洋とアメリカ大陸を越えたマイアミの地にまでその姿があるとは驚きだ。さらに、手元にはロッテ時代のホーム用ピンストライプユニホームが大切に重ねられていた。一体なぜ、マイアミの地でメジャーのユニホームではなく、NPB時代の日本のユニホームを着込んでいるのか。声をかけると、満面の笑みを浮かべた男性がその“理由”を語り始めた。
男性の名前は、オスカー・トールドーヤさん。マイアミ在住で、ベネズエラとペルーに自身のルーツを持つ野球ファンだ。
その熱量は半端なものではない。オスカーさんはロッテ時代の佐々木のユニホームを、自宅に合計3枚も所有しているという筋金入りのマニアだ。それだけではない。彼が大事そうに手にして、こちらに見せてくれたクリアファイルの中には、ロッテ時代の姿からドジャースのユニホームをまとったものまで、レアな佐々木のトレーディングカードがギッシリと並んでいた。マイアミの地に、日本プロ野球から“地続き”の熱烈な「朗希愛」が存在していたのだ。
「オオタニでもヤマモトでもなく、なぜロウキなのか?」
その問いに、オスカーさんは眼鏡の奥の瞳を輝かせながら答えた。
「もちろんオオタニやヤマモトも素晴らしいけれど、僕にとってロウキは特別な存在なんだ。彼を知ったのは2023年、まさにこの場所(マイアミ)で開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)だった」
2023年のWBCでメキシコ戦に登板した佐々木朗希【写真:アフロ】2023年WBC準決勝のメキシコ戦。マイアミのマウンドに上がった佐々木は3ランを許すなど、決して完璧な結果を残せたわけではなかった。日本のファンにとっても胸を痛める一戦となったが、現地でその投球を眼光鋭く見つめていたオスカーさんの受け止め方は、まったく異なっていた。
「オーマイガッ!」朗希ファンのオスカーさんに起きた奇跡
(小谷真弥 / Masaya Kotani)

