明大17年連続ドラフト指名は「使命」 3拍子揃った外野手に巨人スカウトが感じる魅力

東大戦に出場した明大・榊原七斗【写真:加治屋友輝】
東大戦に出場した明大・榊原七斗【写真:加治屋友輝】

「下級生の頃からJAPANに名を連ねているキャリアも魅力」

 今年のドラフト会議が来月22日に迫っている。明大は2010年以降、昨年まで16年連続で指名選手を出しており、同じチームからの連続指名で最長記録を更新中。「17年連続」が懸かる今年も、左投げ左打ちで走攻守3拍子揃った榊原七斗(ななと)外野手らが指名を待っている。

 19日に神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグ第2週の第1試合。明大はシーズン初戦の東大1回戦を10-0の大勝で飾った。「1番・中堅」でスタメン出場した榊原は、初回無死一、三塁の好機にカウント0-1から内角低めのストレートを先制右前打。「体に近いボールには反応していくつもりでした。内角球は苦ではない。うまく回れたかなと思います」と技術の高さを垣間見せた。7回の5打席目にも右前打を放ち、6打数2安打2打点の好スタートを切った。

 明大の選手たちが昨年まで16年連続でつないできたドラフト指名。特に最近3年は1位指名が続いている(2023年=ロッテ・上田希由翔内野手、2024年=楽天・宗山塁内野手、2025年=西武・小島大河捕手、日本ハム・大川慈英投手)。榊原は「“17年連続”は自分としては使命だと思っていますし、その中でも1位で行きたい気持ちは強くあります。自分で決められることではありませんが、そういう評価をしていただけたら、うれしく思います」と言い切る。

 巨人・木佐貫洋スカウトは「榊原選手は走攻守が高いレベルでそろっています。下級生の頃からJAPANに名を連ねているキャリアも魅力です。各球団の外野手の需要などにもよりますが、1位指名される可能性もあるのではないでしょうか」と評する。

 確かに、榊原は3年生だった昨夏、侍ジャパン大学代表に選出され、日米大学野球選手権に出場。今夏は台湾で行われた「ワールドカレッジ ベースボールチャンピオンシップ」の第1回大会で、全4試合に「3番・中堅」で出場。打率.563(16打数9安打)、5打点の猛打を振るい大会MVPに輝いた。大舞台での強さは折り紙付きだ。

試合後、取材に応じた明大・榊原七斗【写真:加治屋友輝】
試合後、取材に応じた明大・榊原七斗【写真:加治屋友輝】

青学大は昨年まで3年連続複数1位…今年も渡部海捕手、鈴木泰成投手

 兵庫・報徳学園高時代は甲子園出場を果たせなかったが、左腕投手としても鳴らし、3年生の夏はエース兼打線の主軸を担った。明大進学後は野手に専念し、通算打率.299、11本塁打の安定した成績を残している(成績は21日現在)。

 実は、5歳で野球を始めた頃は右投げ右打ちだった。「左で投げた方がスピードがあることに気付いた両親が、左投げ左打ちに変えてくれました」と感謝している。「七斗」の名前には、「7月生まれであることと、北斗七星からイメージされる広い心を持った人間になってほしいという願い」が込められているという。

 明大の今年の4年生では、50メートル走で驚異の5秒69を計測して脚光を浴びた大学球界きっての韋駄天・岡田啓吾内野手、チームの主将を務める福原聖矢捕手、最速156キロ右腕の松本直投手らもドラフト候補だ。木佐貫スカウトは「連続指名記録によって、有望な高校生が『明大に行けば、4年後プロに行ける』と考え、集まりやすい状況になっているのかもしれませんね」と指摘する。

 他にも青学大が、昨年まで3年連続で複数の1位指名選手を出しており(2023年=広島・常広羽也斗投手、阪神・下村海翔投手、2024年=ロッテ・西川史礁外野手、佐々木泰内野手、2025年=中日・中西聖輝投手、DeNA・小田康一郎内野手)、こちらも史上初。さらに今年も強打の渡部海捕手、最速155キロ右腕・鈴木泰成投手の1位指名の可能性が取りざたされている。各大学の“プロ育成力”も注目されるところだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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