甲子園Vから3年…「慶応のプリンス」の現在地 “定位置”を掴むも、立ちはだかる神宮の壁

慶大・丸田湊斗【写真:加治屋友輝】
慶大・丸田湊斗【写真:加治屋友輝】

明大戦は3打数無安打、1番打者として悔やんだ攻撃

 甲子園で脚光を浴びた「慶応のプリンス」は、大学で打撃の壁に向き合っている。慶大の丸田湊斗外野手(3年)は19日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグ第6週の明大3回戦に「1番・中堅」で先発出場。3打数無安打に終わり、チームは0-5で敗れた。試合後、丸田は出塁できなかった攻撃を振り返った。

 初回先頭の打席は中飛。3回は死球で出塁したが、5回は一ゴロ、8回は遊飛に倒れた。打線も明大先発の浦久響投手(3年)らに封じられ、安打は5回に9番・竹田一遥内野手(2年)が放った遊撃への内野安打だけだった。

 丸田は浦久について、立ち上がりは球が高かったものの、途中から低めの変化球も決まるようになったと説明。「なかなかランナーを出せなかったので」と嘆いた相手右腕を相手に7回94球、1安打8奪三振、4四死球で無失点。打線は攻略の糸口をつかめなかった。

「作戦は監督も立てづらかったと思います」。走者を出せず、攻撃の選択肢も限られた。今津慶介主将からは円陣で投手陣を「カバーしよう」と声が上がっていたという。ただ、最後まで得点を奪えなかった。

 丸田は高校時代も、打線の先頭を担っていた。2023年夏、慶応高を107年ぶり2度目の全国制覇へ導いた主力の一人。仙台育英高との決勝では、夏の甲子園決勝史上初となる初回先頭打者本塁打を放った。「慶応のプリンス」と呼ばれ、プレーだけでなく、その端正な容姿にも注目が集まった。

最初の2年間は8安打、定位置をつかんだ3年春

 大学では、定位置をつかむまでに時間を要した。1年秋は12打数無安打に終わり、2年時も年間4安打。最初の2年間は計51打数8安打、打率.157にとどまった。リーグ戦では長打も打点もなく、高校時代のように打線を引っ張る存在にはなれなかった。

 3年春に中堅の定位置をつかみ、初めて規定打席に到達。13試合で打率.245、5二塁打、3打点を記録し、慶大の5季ぶり41度目のリーグ優勝に貢献した。出場機会が限られていた2年間を経て、打線の一角を任される立場となった。

 今秋は18日の明大2回戦で、5回に中前適時打を放ったものの、今秋の打率は.233、通算では.208。定位置は得たものの、打撃で安定して結果を残すことが課題となる。

 下級生の台頭も目立つ。2年の一宮知樹外野手は今秋、打率は3割を超え、リーグ最多タイの3本塁打を記録。同じ2年の竹田はこの日、チーム唯一の安打を放ち、今秋の打率を.273とし、守備でも存在感を示している。投手陣では1年の小宅雅己が5試合に登板し、無失点投球を続ける。丸田も来年は最上級生となるだけに、台頭する後輩たちとともにさらなる成長が期待される。

 次に待つのは、11月7日からのリーグ最終週の早慶戦だ。「(次戦まで)時間は空くので、そこで準備をしっかりして臨みたいと思います」。甲子園決勝の先頭打者弾から3年。大学で苦しむも、つかんだ“1番”の打席で、勝利につながる出塁を目指す。

(横井洸太 / Kota Yokoi)

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