田澤純一が台湾の味全に移籍 BC埼玉武蔵が発表「野球を続けるべきか悩みました」
今季は7月から埼玉武蔵でプレー、10月のドラフトで指名されず去就に注目
ルートインBCリーグの埼玉武蔵は26日、田澤純一投手の退団と、台湾プロ野球(CPBL)の味全ドラゴンズへの移籍を発表した。田澤は球団を通じて「来シーズンは、台湾プロ野球の味全ドラゴンズと契約することになりました」とコメントした。
34歳右腕が新天地にたどり着いた。田澤は2009年から2016年までレッドソックスでプレー。2013年にはセットアッパーとしてワールドシリーズ優勝に貢献した後、マーリンズなどに所属。メジャー通算388試合に登板し、21勝26敗4セーブ89ホールド、防御率4.12の成績を残した。今季はレッズ傘下マイナーでキャンプインしたが、3月に契約解除となり、7月から埼玉武蔵に加入した。
9月にはNPBがいわゆる「田澤ルール」を撤廃し、10月開催のドラフト候補となったが指名されず。進路に頭を悩ませたこともあるが、再びマウンドに上がることを目指し、トレーニングを続行。去就に注目が集まる右腕に声を掛けたのが、CPBLの味全だった。
味全はかつて3年連続でリーグ年間優勝を果たしたこともあるが、1999年にチームが解散。2019年にリーグに再加盟し、今季は2軍のリーグ戦に参戦。3年目となる来季は正式に1軍のリーグ戦に加わる。再加盟後は、元ソフトバンクで今季はBC栃木でプレーした川崎宗則内野手や現ヤクルトの歳内宏明投手が所属したこともある。
田澤は球団を通じて「僕に野球をする環境を与えていただいた埼玉武蔵ヒートベアーズには心から感謝しています。短い期間でしたが、本当にありがとうございました。そして、球場へ出向くことさえ難しい状況の中、熱い声援で応援してくれたファンの皆さまにも感謝しています。ありがとうございました」と、コロナ禍でプレーする機会を与えた埼玉に感謝の思いを示した。
また「来シーズンは、台湾プロ野球の味全ドラゴンズと契約することになりました」と報告。ドラフト会議で指名がなく「この先も野球を続けるべきなのか長い期間悩みました」と胸中も明かす。そこに舞い込んだ味全からのオファー。「家族や僕を支えてくれる方々と相談し、ヒートベアーズも海外への挑戦を後押ししてくれました。結果、自分を必要としてくれるチームがある限り野球を続けたいと思いました」と、決断に至った思いを明らかにしている。
新型コロナ禍で揺れた今年に登板機会を与えてくれた埼玉武蔵、そして来季からプレーする味全に感謝の気持ちを伝えた。プロ13年目を迎える来季。台湾を舞台に34歳右腕の新たな挑戦が始まる。
(Full-Count編集部)