どよめく場内「引退する選手じゃない」 阪神藤川が投じた最後の“火の玉ストレート”
巨人坂本には148キロ、中島には146キロの直球で空振り三振に
激動の2020年も残りわずかとなった。ソフトバンクの4年連続日本一で幕を閉じたNPB。120試合制で行われた異例のシーズンを、選手たちは熱いプレーで盛り上げてくれた。Full-Count編集部は涙と感動を呼んだ2020年名場面を独自にピックアップ。今回は、今季限りで現役を引退した阪神・藤川球児投手のラスト投球を振り返る。
11月10日、本拠地・甲子園での巨人戦。4点ビハインドの9回に登板した藤川は、オール直球で勝負した。先頭の坂本には148キロの直球、続く代打の中島には146キロの直球でそれぞれ空振り三振に仕留めると、最後は重信を146キロの直球で二飛に。1回を無安打2奪三振の無失点で有終を飾った。
最速は149キロ。まだまだ威力十分の直球を、ファンは目に焼き付けた。当時、DAZNが公開した動画にも「魂のこもった素晴らしいストレート」「名勝負」「魂の火の玉ストレート」「引退する選手じゃない」などとコメントが寄せられた。球史を彩った豪速球は、いつまでも色あせることはない。